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女子枠という名の「超・早期リーダー採用試験」。東京科学大が描く、偏差値を超えた新世代エリートの条件とは

 東京科学大学(旧東工大)の「女子枠」導入が、ネット上で「逆差別」「女子への下駄」と激しいバッシングを浴びている。しかし、感情論を剥ぎ取った先に、この制度の真の姿を見た者はどれほどいるだろうか。全国38の国公立大学へ波及するこの「女子枠バブル」は、単なる数合わせの優遇策なのか。それとも、受験のあり方を変える高度な選別なのか。高学歴社会の光と影を浮き彫りにする学歴活動家・じゅそうけん氏が、現役生の証言と選考データから、その合格要件を徹底解剖する。

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目次

合格最低点のカラクリ。女子枠導入で「理系の序列」はどう変わるのか

 2024年度入試より、東京科学大学(旧東京工業大)が総合型選抜入試の中で「女子枠」を導入した。これに対し、ネット上では壮絶なバッシングが巻き起こっており、「理系の女性を増やすために女子に下駄を履かせる制度では」「男子受験生への逆差別では」といった批判の声が後をたたない。

 実は女子枠自体は名古屋工業大では約30年前から行っている上に、東京都内でも18年から芝浦工業大が導入されている。それが近年全国の大学で急速に拡大中であり、ここ数年のうちに38の国公立大学が女子枠を導入を決定した。その中でも、理系単科大学として最高峰に位置する同大の取り組みということもあり、世間からの注目度は非常に高い。

 そこで今回は、東京科学大女子枠で合格できる人材の要件について考察していく。

東大志望からのスライド組。理系エリート女子が語る「女子枠」の副産物

「会う人会う人に「女子枠?」と聞かれるのは流石に嫌にはなりますね」

 そう笑みを浮かべながら語るのは、「一般選抜で」東京科学大理工系に合格を果たした女子学生だ。現在は生命理工学院で学んでいるという。

「私は元々東大の理Ⅱ志望でしたが、高3の秋頃に問題の相性も相まって東京科学大も視野に入れはじめました。共通テスト前後まで若干悩んでいたのもあって女子枠は出願していません。ただ、女子枠の存在が間接的に後押しになったのも事実です。両親からすると、女子を増やそうとする意図のある大学であれば、入学してから男子学生だらけの中で学ぶことで居心地の悪い思いをすることもないのではないか、という安心感もあったようで……。私は私立の女子校出身ですが、東京科学大のアドミッション担当の方が学校まで説明に来てくれたのもあって、そこの安心感はありましたね」

 そう現役の学生が語るように、女子が増えることは、女子学生にとっての安心感をもたらしているようだ。実際、東京科学大(理工系)の一般選抜では女子の志願者が増えている。志願者数に占める女子の割合は、23年度が14・6%、24年度が15・8%、25年度が16・4%と増加傾向だ。「女子枠」の存在は、女子受験生への広報ツールとして機能しているという一面もあるようだ。

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この記事の著者
じゅそうけん

ネット上で暗躍する学歴活動家。 「受験情報×エンターテインメント」をモットーにX(旧Twitter)やYouTube上で受験ネタを面白おかしく取り上げる。 2021年に大手金融機関を退職し、人生をかけて学歴と向き合うことを決意。国内のみならず海外の受験事情も勉強中。 株式会社JSK代表。XをはじめとするSNSコンサルティングサービスを展開。 著者に『中学受験 子どもの人生を本気で考えた受験校選び戦略』(KADOKAWA)、『中学受験はやめなさい 高校受験のすすめ』(実業之日本社)がある。 本名は伊藤滉一郎。

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