なぜ多くの東大生には「やりたいこと」がないのか?東大卒エリートが陥る「人生のバグ」を東大理三に余裕の現役合格を果たした“万能の天才”が指摘
「日本最高峰の頭脳が集まる東大で、最も難しいのは『自分を発見すること』だ」――そんな常識を覆すような事実を語る人物がいる。開成中学から東京大学理科三類(医学部医学科)へ、最低点から50点以上の余裕をもって現役合格を果たした、さぐさぐ氏だ。
受験生時代にはアジア太平洋数学オリンピック銅賞、東大数学本番六完、開成高校内実力模試で英語・国語・化学同時学年一位など、全分野において最強レベルの成績を誇る“万能の天才”であり、現在は東大医学部卒の臨床医として活躍している。
本稿では、東大卒というエリート街道を歩む人々が抱えがちな「人生設計のバグ」と、社会のしがらみから解放されて“本当に自分に合った価値観”を見つけるためのロードマップを同氏が徹底解説。若い頃のプライドから生じる進路の罠から、自身の個性と向き合うための極意を余すところなく語っていただいた。短期連載全2回の第1回。
みんかぶプレミアム連載「東大理三の人生論」
目次
若い東大生を縛る「周りから見てかっこいいこと」の呪縛
東大卒の人生設計は人によるものの、特に若い東大生にはある一定の価値観の傾向があります。一番典型的なのは、「東大の周りの人と比べてかっこいいことがしたい」という気持ちです。
具体的にいうと、その代表格が研究者です。東大には「勉強できる人が偉い」という価値観が根強いため、研究者になりたいと考える若い人は多いのです。具体的にこういうテーマがあるから研究したいというよりも、とにかく「研究」をしてみたいという人が結構います。
東大医学部の人でも、医師のキャリアは学部6年と初期研修2年をやるルートが普通ですが、研究したい学生は2年生や3年生のうちからラボに所属する人が多く見られます。しかし、4年間ラボに入っても英語論文が一本も出ないということはザラです。「研究」という仕事がどういうものか理解していないと、賢い学生でも適切に目標を立てて業務を進めることができないのです。
一般的な東大生が社会に出て直面する「お金と恋愛」への遅れた目覚め
東大の人は、若い頃は周りの東大生からよく見られたいという理由で研究者になりたがる人が多いですが、大学を出て就職すると価値観が変わる人は多いです。東大卒でも、お金を稼ぎたいとか、女の子にモテたいという人が増えるのです。
ただ、彼らは勉強で競争してきた人たちなので、競争的なものの考え方をする人が多い傾向があります。お金に関しても、自分が何々という会社に入って1年目の年収が800万円でも、高校の同期だった人が1200万円もらっていたら羨むようになる。そんな風に、東大生には他人との競争の中で物事を捉える人が多いんです。
就職して東大以外の人とのコミュニケーションが増えることで、ある程度お金や恋愛についても興味を持ち始めます。普通の人ならある程度お金やモテることにそれ以前から興味を持ちますが、東大の人は考え方の中心に勉強があるため、お金や恋愛についての精神的成熟は遅い傾向が見受けられます。