内見は部屋に入る前から始まっている。20代でマンションを買った会社員が見る「共用部」と見えないインフラ
「部屋の中の綺麗さはリフォームで手に入るが、建物全体の管理状態は後から変えにくい」――。最新の設備や洗練された内装に目を奪われ、肝心の「住み心地」を左右する建物の健康状態を軽視してしまうことは、入居後の予期せぬストレスを招く原因になりかねない。Xで不動産情報を発信し、1万人を超えるフォロワーを持つニイゴ氏は、華やかな専有部ではなく、ゴミ置き場の管理状況やエレベーターの挙動といった共用部の細部に、物件の管理状況や日々の暮らし方が表れやすいと指摘する。
本稿では、一般の検討者が内見で見落としがちなポイントから、住民の暮らし方や管理状況を把握するための具体的なチェック項目、そして「長く住み続けられる家」かどうかを判断するための独自の視点について伺った。全4回の第3回。
※この記事は、みんかぶプレミアム連載「マンション・住まいで稼ぐーーシン富裕層への黄金ルート」の一部です。
目次
部屋に入る前から内見は始まっている。エントランスで見るべきポイント
希望のエリアや予算の目星がつき、いざ物件の「内見」に向かう際、皆さんはどこを一番熱心に見ていますか。
多くの方は、どうしても「専有部」ばかりを気にしてしまうと思います。間取りの使い勝手はもちろん、分譲マンションならではの設備としてディスポーザー(生ゴミ粉砕機)が付いているか、トイレに独立した手洗いカウンターが付いていて広い造りになっているかなど、室内設備は確かにテンションが上がるチェックポイントです。一般的な賃貸マンションだとトイレの上に手洗い場がついているタイプが多いので、別でカウンターがついているかどうかを気にする方がいるのもよくわかります。
しかし、私が内見で専有部以上に重視して見ているのは「共用部」です。
まずマンションに到着して最初に見る「エントランス」。大げさではなく、私はエントランスに入った瞬間のファーストインプレッションで、買うか買わないかの8〜9割が決まると思っています。ドアを開けた瞬間の部屋の印象も大事ですが、エントランスに入った瞬間に「なんか違うな」と感じたら、おそらくその物件は買いません。少し古臭く感じるのか、逆にホテルっぽく感じるエントランスなのか、物件によって様々ですが、自分の感覚にマッチするかどうかは非常に大切です。
掲示板から見えるヒント。トラブルの有無と子育て環境を見抜く方法
次に必ずチェックするのが「ゴミ置き場」です。ゴミが散乱していることはあまりありませんが、大抵のゴミ置き場には「このゴミは捨てないでください」といったルール違反に対する張り紙がしてあるものです。これを見ると、住んでいる人がどんな出し方をしているかがわかります。また、裏を返せば「ちゃんと張り紙がしてある」ということは、管理会社や管理組合がルール違反を把握し、対応している可能性があるという見方もできます。管理体制が機能しているかを読み取るポイントになります。
さらに、管理室の近くにある「掲示板」も重要です。騒音問題やトラブルの張り紙、「共用廊下に私物を置かないでください」といった警告があるかどうかを見ます。逆にそういうトラブル系の張り紙が少ないマンションだと、地域の小学校の通信だよりのようなものが貼ってあったりします。地域の情報が入ってきているということは、ファミリー層が多く住んでいそうだなと推測できます。子育て中のご家庭であれば、周りも子どもがいる方が騒音問題でも「お互い様だよね」と安心できる部分があるので、掲示板からそういった子ども向けの環境かどうかも確認しています。