身長150cm、体重40kgのいじめられっ子が体育教師、ハーバードへ…人生を変えた恩師の存在

前回は、両親の「完全放置」という方針のもとで育った4人兄弟の家庭環境について聞いた。今回は、松田悠介氏が唯一、自力ではどうにもならなかった中学時代の経験と、そこから体育教師、ハーバード留学、NPO創業へとつながっていく道のりを聞く。全3回の第2回。
みんかぶマガジン連載「天才たちの育ち方」
身長150cm、体重40kg。「取り柄がない」と思っていた中学生を変えた体育教師
私が教育の道に進んだ直接のきっかけは、中学時代の経験にあります。当時の私は、勉強もできず、スポーツもアートもできず、これといった取り柄がありませんでした。
身長150cm、体重40kgほどの小柄な体格で、性格も消極的だった私は、いじめの標的になってしまったのです。休み時間の度に、いじめっ子からプロレス技をかけられるなどの身体的な嫌がらせを受け、精神的にも非常につらい日々でした。
その状況を救ってくれたのが、恩師である体育教師の松野先生でした。いじめの現場というのは、先生の目の前で堂々と行われるものではありません。私が自分から申告したわけでもありませんでした。それでも、自分が話すときだけクラスの一部がクスクスと笑ったり、机の周りで何か小さなことが起きたりする。そういう日常の違和感に、松野先生は気づいてくれたのだと思います。
多くの大人は、同じような違和感に気づいていても行動できないと思います。そんな中、松野先生は「小柄だからいじめの対象になるのではないか、まずは体を大きく作っていこう」と声をかけてくれました。私は、いじめっ子たちに仕返しがしたいと思ってはいませんでした。ただ「何かが変わるかも」と、松野先生の言葉を信じてみようと思ったのです。