どんなに忙しくても「ToDoリスト」は手書きにするべき理由…年収を10倍にする究極仕事術
「平日は仕事8割」をモットーに、睡眠時間を7時間確保しながら、ニュース番組のコメンテーター、記事執筆、講演活動など数多くのメディアでも活躍する人気経済アナリストの馬渕磨理子さん。どんなに忙しくても勉強時間を確保するコツ、収入アップにつながる体と心の整え方、今すぐ使えるマルチタスク術を惜しみなく伝授いただきました。(第2回/全5回)
※本記事は、馬渕磨理子著『京大院卒経済アナリストが開発! 収入10倍アップ高速勉強法』(PHP研究所)より抜粋・再編集したものです。
第1回:アナリストがこっそり推奨…読むだけで年収が上がる「競合アナリスト」レポート8選
第3回:残念なガリ勉高学歴が知らない「年収を爆上げする知識のつけ方」…まずは師匠を見つけなさい
第4回:年収1億円プレイヤーが本当に読んでいるもの
第5回:あなたの年収が劇的にはね上がる、超一流の「話し方」「聞き方」「学び方」
睡眠7時間キープで、影武者3人分のパフォーマンスを出す
仕事でも勉強でも、無理は絶対に禁物です。身体や心を壊してしまっては元も子もありません。手遅れになる前に、適度に休むための「仕組み」を整えたいところ。押さえておくべき2点をご紹介します。
[1]体幹運動で思考をめぐらす
適度な運動によって心も頭もスッキリして、仕事のパフォーマンスが高まります。私の場合は、有酸素運動よりも、ヨガやストレッチなど体幹を鍛えてデスクワークに耐えられる身体づくりをしています。
必然的にデジタルデトックスになり、自分と向き合う時間にもなります。自分なりのストレス発散の方法を1つ、2つ持っておくことが、あなたのパフォーマンス向上に役立つはずです。
[2]睡眠7時間×8割パフォーマンス
私の仕事量を知っている方からは「影武者が3人いそう」「睡眠時間をどれだけ削っているの?」などとよく心配されます。
誤解されているようですが、私は、睡眠をとても大切にしています。毎日平均して7時間は寝ています。意識しているのは、全力を出し切らない。
睡眠時間を削って、120%のパフォーマンスを出し続ける。たしかに理想かもしれませんが、これでは数日後に倒れてしまいます。
私もかつて、そんな無茶苦茶な仕事のやり方をしていた時期がありました。しかしそれは、社会人に求められている能力ではありません。突発的に力を発揮して、その反動で定期的に休んでしまったりする人材は、経営者の視点で言えば、正直、使いづらい。それよりも、コンスタントに結果を残し続けてくれる人が重宝されるに決まっています。
いつまで精神と体力を消耗するつもり? 長く働き続けるために「力を抜く」
そこで、出した結論は、「睡眠7時間×80%のパフォーマンス」を10年間続けることです。
80%のパフォーマンスは年を重ねると、5年後には150%、10年後には200%以上のパフォーマンスになります。
どういうことかというと、80%のパフォーマンスをむらなく1年間出し続けていると、次の年には同じ80%のパフォーマンスでも、ベースの能力がアップしているので、前の年に比べると85%くらいのパフォーマンスを継続して出し続けられる人になります。
これを、3年、4年、5年と続けていると、できることがどんどん増えてきますので、ベースの能力をアップしながら、パフォーマンスを継続して出せるようになります。
「週5日のうち4日全力で頑張って1日休む」のもたしかに80%ですが、1日単位で考えたほうが継続できます。「1日15時間の実働のうち12時間は頑張った」と言えるなら十分です。それ以上は無理せず、翌日に備えてゆっくり休めばいいのです。
私の経験から語ると、5年目くらいから前年の25%増のパフォーマンスを出せるようになりました。蓄積された知識や経験が一気に形になったのです。
層に重なり続けるパフォーマンスと、数日間に限定した120%のパフォーマンス。両者を比べると、突発的なパフォーマンスがいかに小さなものか一目瞭然でしょう(下図)。人生は長いです。長期的な視野でみた行動が大事になります。
[図1] スキルとパフォーマンスの関係
80%のパフォーマンスを10年間出し続ける考え方に変えてからは、仕事の質と量ともに、大きく変わりました。当然、先に述べた勉強もしっかりこなせています。ただし、この状態を維持するにあたり、睡眠は欠かせません。元気に仕事を続けるために、睡眠にはこだわっています。
睡眠の質を高めるGABAチョコレートを愛用していますし、小さな物音で起きてしまうので耳栓は欠かせません。湯たんぽを夏でも冬でもお腹に乗せて入眠します。全力を出さないように抑える、しっかり睡眠をとる。この2点を守っています。
私が取り組んでいることを整理すると、
- [1]120%の力を出して倒れてしまうなら、80%に抑えるようにコントロール
- [2]しかし、80%のパフォーマンスを「半年間」出し続けるだけでもかなり大変
- [3]体調を崩さないために、7時間の睡眠は絶対に確保する
当たり前のことかもしれませんが、普段から自己管理を心掛けることで、数年後にはとてつもない差となってパフォーマンスに表れてきます。ぜひ意識してみてください。
睡眠も勉強時間も確保できる! 効率10倍アップの7アイテムを大公開
忙しい人が勉強を習慣化させるためにやっているのは時間管理だけではありません。道具にもこだわっています。ここでは、私の愛用する「仕事&勉強道具」を7つご紹介します。
1. ノートパソコン
どこでもネットにアクセスして、いつでも仕事ができる環境を整えています。Word、Excel、PowerPointは必須。Excelは難しい数式までマスターする必要はありません。ですが最低限の機能は、情報を整理するときに使えたほうがいいでしょう。簡単な講座もありますので、将来の投資のつもりで受講してもいいかもしれません。
2. iPad
新聞は最初に「紙面形式」で読みます。iPadが見やすいのでオススメです。紙面形式は、記事の大きさや、掲載場所によって、重要度を視覚で認識できます。その後、気になった記事は電子版で詳細をチェックします。
ちなみに書籍をはじめ情報収集もiPad派です。アナリストレポートのPDFをダウンロードしておき、ネット環境につながっていない飛行機などで読みます。スマホだと、ついLINEやSNSをタップしてしまう恐れがあります。空いた時間にすぐに確認できるのが便利です。
3. ニュースアプリ(耳で聴けるものがオススメ)
スマホには新聞などのニュースサイトのほか、YouTubeやラジオ(「radiko」)など「ながら聴き」用のアプリを入れています。いずれも移動時間を効率化するのに欠かせません。
最近では、会議も移動中に参加できます。「Zoom」などのweb会議のアプリをダウンロードしておき、少しラフな会議なら移動中に聴きながら参加します。
4. カレンダー活用(Googleカレンダー、Yahoo!カレンダー)
スケジュールの管理は、紙の手帳ではなくクラウド上のカレンダーを利用しています。どこでもすぐに、スケジュール調整ができます。
私の場合、「スケジュールを入れない日」を意識的に作るようにしています。突発的な仕事が入った際のバッファや、先方の都合でリスケになった際の代替日にするためです。
意識しないと、あっという間に余白がなくなり、インプットもアウトプットもできない状態に陥ります。スケジュール帳はスマホですぐに確認できる状態にしましょう。
5. ToDoリスト
ToDoリストは「1枚の紙」に書き記し、常時持ち歩いています。電子化を試みましたが、何度も失敗しました。これだけは紙が最適だと思います。1週間にやるべきタスクを紙に書いておき、締め切りを守り、終われば二重線で消していきます。達成感も伴い、「もっと消してやろう」とやる気につながります。
6. クラウド保存・SSD(USBの容量が大きいもの)
USBなどのメモリーも必須です。こちらも定期的にバックアップを取っておきましょう。ディバイスに残すよりも、BoxやDropboxなどでクラウド上に保存しておくのがいいでしょう。自分の収集したデータや作成した資料はきちんと格納しておき、いつでもすぐに取り出せる状態にしておくと、仕事がスムーズに運びます。
7. イヤフォン
イヤフォンは移動時間の「ながら聴き」や外での会議に使います。集中したい時は、耳栓がわりにもなります。