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最後は誰かがババを引かされる・・・中東情勢が緊迫化、投資歴30年のベテラン投資家が「備えるべき」と警鐘を鳴らすワケ

(c) AdobeStock

本稿で紹介している個別銘柄:住友金属鉱山(5713)、UBE(4208)、シモジマ(7482)、兼松エンジニアリング(6402)、イーディーピー(7794)

 2026年3月、緊迫の度を増すイラン情勢が世界の金融市場を揺さぶっています。ガザ紛争に端を発した地政学リスクは中東全域へと波及し、ホルムズ海峡の封鎖懸念やエネルギー危機の足音が忍び寄る中、日経平均株価も激しい乱高下を繰り返す展開へ。

 こうした不透明な相場環境において、個人投資家はいかに資産を守り、攻めるべきか。トランプ政権2期目で変容する日米市場のパワーバランスと、実体を伴わないテーマ株投資への警鐘など、混沌とする2026年相場を生き抜くためのヒントを伺いました。

 投資歴30年のベテラン投資家・名古屋の長期投資家こと、なごちょう氏に伺うインタビュー全2回の第1回。

目次

実体経済へのダメージは?

ーーイラン情勢の緊迫化が大きなテーマとなっています。その前にはガザでの紛争もあり、地域全体の地政学リスクが一気に高まりました。これらの出来事が金融市場に与える影響について、なごちょうさんはどう捉えておられますか?

 イランで戦争が始まってからの相場は大荒れですね。インドなどの新興国ではエネルギー価格の急騰が直撃しており、一部の産業ではコスト増による操業短縮も検討されているようです。

 日本には250日分の備蓄がありますが、すでに燃料価格の高騰は始まっていて戦争が長期化すれば他人事ではなくなります。

ーー開戦前から国内デモが激化するなど、イラン情勢には予兆がありました。投資家の視点から見ると、当時との違いをどう分析されますか。

 当時はあくまで「国内問題」に留まっていたため、金融市場への波及は限定的でした。しかし、それが国際紛争へと発展した瞬間に、現在のような大荒れの相場へと一変。ホルムズ海峡の封鎖についても報じられていますが、長期間の封鎖はイラン自身も石油輸出を断たれることを意味し、経済的な合理性は皆無です。

 真に警戒すべきは、カタールやオマーンといった中立国や友好国、さらにはトルコにまで標的となった点です。従来の地政学的な常識では考えにくい、予測不能な事態が進行しています。

ーーすでに米国は、機雷敷設を試みた船舶を沈めたと主張しています。

 情報の信憑性については双方の発表を精査する必要がありますが、原油価格が高止まりしている事実は揺らぎません。エネルギー価格の上昇は、株式市場にとって明白な下押し要因となります。地政学リスクが「不透明な不安」から「実体経済へのダメージ」へとフェーズを変えたと認識すべきでしょう。

ーー日経平均株価は乱高下していますが、株式市場への影響についてはどうお考えですか?

 ホルムズ海峡の封鎖は日本のサプライチェーンに多大な影響を及ぼすでしょう。ファーストリテイリングなど日経平均への寄与度が高い銘柄に影響が出て、乱高下を誘発しそうです。

不測の事態にどう備える?

ーーこの現状を踏まえて、なごちょうさんの投資行動は変わりましたか?

 今は備えるべきフェーズと位置づけて、キャッシュポジションを増やしました。といっても全資産に対して5%程度ですが、私の中では比率が高いほうです。

 具体的には、保有している住友金属鉱山(5713)の株を半分売って利確しました。銅の鉱山を持っている会社で銅の需要が増すごとに株価への寄与が期待される銘柄です。全面高の中で数少ない逆行安となっていたので、ここまでが上がり過ぎていたとの判断です。この売却資金で、UBE(4208)シモジマ(7482)を買いました。それぞれバリュエーションがかなり安いので、イラン情勢が長期化しないことを前提に買いましたね。

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