「中途半端な自分」を最強の武器に変える!元小学校教師が「専門性+周辺業務」の掛け合わせで単価を10万円台へ引き上げたマルチプレイヤー生存戦略

「フリーランスとして生き残るには、誰にも負けない尖った専門スキルが必須だ」――そんな業界の常識を前に、「自分にはそこまで突き抜けたスキルがない」と立ち止まってはいないだろうか。前回のインタビューで、時給300円の案件からスタートした下積み時代を明かしてくれたケトル萌氏も、かつては自身の専門性が見出せず「肩書き迷子」に陥った一人だった。
しかし同氏は、企業が本当に求めているのは単一の作業代行ではなく、面倒な周辺業務を丸ごと巻き取ってくれる柔軟性だと気づき、自らの「何でも屋」気質を最強の生存戦略へと変化させる。
全4回の第2回となる本稿では、同氏が「SNS運用×オンライン秘書×ディレクション」という多角的なアプローチで、クライアントから手放せなくなる存在(マルチプレイヤー)へと駆け上がった秘訣を激白。さらに、自身のInstagram発信をきっかけにインバウンドの直案件を勝ち取り、当初4万円だった案件単価を10万円台へと着実に引き上げていった、再現性の高い「誠実な単価交渉術」の全貌を余すところなく語っていただいた。
みんかぶプレミアム連載「フリーランスの稼ぎ方大全」
目次
発注者側が「手放したくない」と思うフリーランスの条件
依頼されることを誠実にやる。私は実績をコツコツと積み重ねていく中で、私のフリーランスとしての方向性が少しずつ固まっていきました。Instagram運用代行が主軸となりました。ただこれは単なる1つの肩書きに過ぎません。
よくフリーランスの世界では、「これだけは誰にも負けないという、1つの尖った専門スキルを持つべきだ」と言われますよね。確かに、それは1つの理想的な形だと思いますし、私自身も深く掘り下げたスキルを身につけたいという思いは常にあります。
ただ、私が実際にクライアントワークを経験して思ったのは「周辺業務まで丸ごと巻き取ってくれるマルチプレイヤーの需要の高さ」でした。
例えば、企業が「SNSの運用代行をお願いしたい」と考えたとき、本当に困っているのは投稿を作ることだけではありません。付随して発生する調整事項、書類の作成や管理、社内のスケジュール調整、場合によっては採用に関わる業務など、目に見えない細かな周辺業務が山ほどあるんです。
発注者側からすると、1つの業務ごとに別々のフリーランスへ発注して、個別に指示を出すのはものすごいコストがかかります。「SNSの運用もできるし、ついでにこの事務作業や進行管理、インバウンドのリサーチもお願いできる」という人が一人いれば、これほど心強い存在はありません。業務委託だからこそ、固定費を抑えつつマルチに動いてくれる人材は圧倒的に重宝されるのです。