個人投資家が今こそ守らないといけないスタンス? 投資歴20年超の兼業投資家が教える「激動相場の稼ぎ方」
本稿で紹介している個別銘柄:キオクシア(285A)
乱高下の激しい相場と日々向き合う投資家たち。中には、自分の投資手法について「このままでも良いのか」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
今回お話を伺うのは、投資歴20年以上の兼業投資家のなのなのさん。長年投資と向き合い続け、「精度」を高めるために、あることに着目し始めたと言います。
個人投資家が今こそ守らなければならない「基本スタンス」などについて語ってもらいました。
みんかぶプレミアム特集「あなたはどうする? 円安・金利上昇局面の稼ぎ方」第2回。
「分からない」が大前提で投資と向き合う
ーー円安が続いています。2026年7月には日米協調による為替介入がありましたが、ドル円はその後すぐに160円をうかがう動きを見せています。構造的な円安トレンドは変わらないとの見方が強いですが、なのなのさんは円相場についてどんな相場観をお持ちですか?
基本的に為替については「分からない」というのが大前提です。ただし、今の水準は実質実効為替レートから見てもかなり円安に振れていると思われるので、揺り戻しによる反動的な円高は十分あり得るかなと思っています。
投資家にとって重要なのは、「分からない」という大前提に立ってどうするかです。私はどちらに振れたとしても対応できるポジション構成にしています。
ーー「分からない」から避けて通るのではなく、どう転んでもいいようにしておくのはさすがです。先ほど反動的な円高は十分あり得る、という見方を示されました。この点についてもう少し詳しくお聞かせいただけますか。
客観的な事実として言えるのは、国が介入に踏み切る、もしくは介入を検討するほどの水準であるということです。過度の円安が国益を損ねているという認識を、国も共有しているのでしょう。15年前には円高のピークがありました。その当時も国が為替介入に踏み切り、長期的にはそこがトレンド転換点となりました。介入をしてくること自体が何らかの行き過ぎを示唆していると考えます。
世間的にはこのまま円安、もしくはもっと円安という見方もあるようですが、私はそれとは違うスタンスですね。とはいえ、一時的にはさらなる円安もあり得るので、やはりどちらに行ってもいいようにしておくべきです。
敢えて深追いはしない
ーー高市政権が打ち出した骨太の方針にちなんで「骨太ショック」といわれるような相場展開がありました。今後、政治や政策が相場に及ぼす影響についてどうお考えですか?
政治や政策に対するマーケットの反応を、そこまで深追いする必要はないと思っています。一時的に大きく動くこともありますが、中長期的な視点で見ると一時的なノイズでしかないことが多いからです。少なくとも現政権の方針によって、企業の成長や株主還元といった本質的な流れが大きく変わることはないと考えています。
法人税の増税など、企業活動の足を大きく引っ張るようなことをしない限り、政治による影響は限定的と見ています。短期的な影響ばかりを見ていると見誤ることにもつながるので、一歩引いて静観するスタンスです。
ーー長期金利の上昇は株安要因といわれますが、金利上昇の株式市場への影響についてはどうお考えですか?
長期金利が上昇すると株安、これは教科書的には正解です。しかし、もっと考えを掘り下げてみると、「金利上昇=景気拡大」でもあります。私は、金利上昇がそのまま株安につながるとは考えていません。
金利上昇の局面では金融関連など利ザヤが改善するセクターもありますし、景気拡大局面で利益をしっかり伸ばしていける企業もたくさんあります。
ーーということは、銘柄選別において二極化が進んでいくということでしょうか。
はい、そうです。二極化が進む前提に立った上での選別が重要になります。