1年で利益400万円→暴落で全損…スイングからデイトレへ転向した男が、10年以上「年間収支マイナスなし」になれた理由

10年以上にわたって、年間収支でマイナスを出したことがないトレーダーのターザン氏。その記録は、1年で積み上げた400万円の利益を暴落でそっくり失った経験から始まっている。負けない土台ができるまでの過程を聞いた。全3回の第1回。
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1年で稼いだ400万円が翌年消えたワケ
「一番最初は、IPOが儲かるという話を聞いたのがきっかけです。抽選に当たれば、そのまま成り行きで売って値幅が取れる。それを狙って資金を用意したのですが、抽選に全然当たりませんでした。お金がもったいないので、それなら一度買う練習でもしてみようか、というのがトレードの始まりですね。最初はスイングで、1年目は結構勝ちました。300万円ほど入れて、約400万円の利益が出ましたね」
2014年に300万円でスタートし、1年で700万円になった。ただし、上げ相場では相場全体の上昇が個々の成績を底上げする。相場全体の追い風で押し上げられていた成績は、地合いが変われば簡単には維持できない。翌年に起きたのが、まさにそれだった。
「2年目に、勝った分が全部なくなりました。暴落が来て切れなかったんです。自分が勝った分だから、なくなるくらいならいいと思ってしまったのが原因ですね。記憶に残っているのはチャイナショックで、1日で80万円やられました。それでも次の日も切れなくて、そこでまた100万円ほど。損切りをしないだけでこれだけ減るのかと。これではダメだということで、今、一番徹底しているのが損切りです」
中国経済の減速懸念が世界の株式市場を直撃したのは2015年の夏だった。日経平均株価は数日で数千円規模の下落となり、それまでの上昇分をまとめて吐き出す展開になった。
このとき損切りの判断を止めたのは、「勝った分だから」という発想だった。ただ、1年かけて積み上げた400万円は、今後の利益を生むための元手にもなり得た資金だ。消えたのはその金額だけでなく、その元手が将来生んだ可能性のある利益も同時に失われている。増やすことより、減らさないことが先にくる理由がここにある。
暴落の後に始めた地道な作業。ノートに集めた「チャートの形」からの発見
損失を経て取りかかったのは、過去のチャートをひたすら分類する作業だった。
「もともとスイングをやっていたので、まずスイングの勉強をしました。どの銘柄がどれだけ上がったとき、チャートはどんな形だったのか。それを全部調べてノートを作ったんです。ダブルボトム、ヘッドアンドショルダー、逆三尊のように、その形ごとに集めまくりました。ダブルボトムだけで1000個以上あります。やっているうちに、これは短い時間軸でもいけるのではないかと思って、実際に試してみると手応えがありました。それがデイトレを始めたきっかけです」
デイトレには定番の形、いわゆるサインのようなものがあるが、知っていることと使えることは別物だ。