静岡県が会見で「嘘を発信」…「山梨の地下水も静岡の水」とする謎主張に県や周辺を巻き込む!怒る山梨県知事に川勝知事「これは山梨の誤解」
混迷を極めるリニア中央新幹線工事の静岡工区。作家の小倉健一氏がその問題を紐(ひも)解く――。
川勝知事による礼節を欠いた妨害
リニア中央新幹線のボーリング調査をめぐって、静岡県がJR東海に対し、山梨県側の区間を掘削しないよう文書で求め、山梨県の長崎幸太郎知事が不快感を示していた問題で、静岡県の川勝平太知事は「1月にJRに提出した文書と同じような内容だったため、相談する必要がないと思った。礼節を書いた対応だった」と釈明した。
リニア新幹線の静岡工区では、静岡県による工事着工の妨害が続いていて、2027年となっていた開業予定の大幅な後ろ倒しが続いてる。計画は、静岡県による妨害で、少なくともすでに3年遅れていて、このままでは、5年、10年という単位での開業の遅れが危ぶまれている。
そんな中、問題になっている静岡工区とは関係のない山梨県側の工事にまで妨害工作を行う様は、まさに異例中の異例といえるだろう。今回は、出席した記者たちの怒りも伝わってくる記者会見を振り返りながら、川勝知事による礼節を欠いた妨害工作の一部始終を明らかにしていこう。
川勝知事の非合理的な主張
世間にも問題が知れ渡りつつあるので、簡単にではあるが、記者会見がどのようなことを背景に実施されたかをおさらいしていこう。