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「ロシアを完膚なきまでに叩くんだ」ウクライナ復興費110兆円をプーチンに払わせるために必死な西側

 ロシアによるウクライナ侵攻に伴うエネルギー危機や急激な物価上昇など、2022年の世界経済は混迷を極めた。一方、経営コンサルタントの小宮一慶さんは、「世界的に見れば、2023年には過度なインフレが収まっていくだろう」との見方を示す。今後の日本経済を見通す上でも欠かせない、アメリカ、ヨーロッパ、アジア各国経済の2023年以降の行方を占う。 

ウクライナ侵攻と中国ロックダウンでダメージを受けた2022年の世界経済

 2022年は二つの面で大変な年でした。一つは2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻。これにより資源価格が高騰し、コロナからの復活もあいまって世界中でインフレが起こりました。もう一つは中国のゼロコロナ政策に伴う、春先から夏場にかけての上海港の閉鎖。世界最大のコンテナ港である上海港の閉鎖によって物流が滞り、日本企業も大きなダメージを受けました。 

 ただし、今年は混乱の年でしたが、2023年はかなりの確率で落ち着きを見せるはずです。インフレも落ち着いていくでしょう。そのように見る大きな理由の一つが、原油価格(ドバイ)のピークからの下落です。原油価格とインフレ率は高い相関関係にあります。

 2021年の11月に71.60ドルだった原油価格は、2022年の3月には100ドルを超えました。ただし5月をピークにゆるやかに低下し、11月時点で80ドル前後となっています。2022年初の水準と同程度です。何か新しい問題が起きない限り、原油価格はこれくらいの水準でしばらくは安定するでしょう。したがって、前年同月比で考えた場合、資源価格の上昇に伴う「コストプッシュ型」のインフレは来年の頭ぐらいから落ち着くと考えられるのです。

 ただ、アメリカとヨーロッパ、アジアの各地域では置かれている状況が異なります。順に見ていきましょう。

アメリカ:景況感は悪化しているが、インフレはすでにピークを越えつつある

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