「500銘柄保有でも、確認は年4回」年間配当1000万円投資家が明かす“放置で配当が増える”ワケ
「指数の上昇にはついていけていません。でも、受け取る配当が少しずつ増えていれば、それでいいんです」
約500銘柄を保有し、2026年の年間配当1000万円を目標に掲げる専業投資家のペリカン氏は、派手な値上がり益に魅力を感じないという。
SNSを開けば、「この株で何百万円儲かった」「次に上がる銘柄はこれだ」といった投稿が次々と流れてくる。自分の保有株が動かないと、置いていかれたような気持ちになる人もいるだろう。
しかし、ペリカン氏が見ているのは今日の株価ではないのだそう。
500銘柄もの株を、どのように管理しているのか。高配当株を買った後、何を確認し、どのタイミングで入れ替えるのか。
相場の主役を追いかけず、受取配当を着実に育てる「ペリカン流・ポートフォリオ管理術」を伺った。インタビュー連載全2回の第1回。
目次
SNSで探すべきは“上がる株ではない”
ーーSNSには、短期間で大きく儲けた人の投稿を目にします。そうした情報を見て焦ることはありませんか。
以前は、周囲の利益報告を見て「自分の投資は地味すぎるのではないか」と思うこともありました。
ただ、私の目的は、指数に勝つことでも、短期間で資産額を大きく見せることでもありません。企業から受け取る配当金を、毎年少しずつ増やしていくことです。
ですから、SNSを見るときも、話題の銘柄や株価の勢いだけを追いかけることはしません。
私が注目するのは、企業が「DOE(株主資本配当率)」を導入した、累進配当を掲げた、配当の下限を設定した、といった株主還元方針の変化です。
株価は、人気や相場環境によって大きく動きます。一方で、企業が配当についてどのような約束をしているかは、長期保有するうえで重要な判断材料になります。
他人が今日いくら儲けたかではなく、自分が10年後も配当を受け取れる企業かどうかを見る。そのための情報収集だと割り切っています。
本格的にチェックするのは四半期決算のタイミング
ーー約500銘柄を保有していると、毎日すべての企業を確認する必要があるのではないでしょうか。
それをやろうとすれば、投資だけで一日が終わってしまいます。実際には、すべての銘柄を毎日細かく確認しているわけではありません。
業績や配当方針を本格的にチェックするのは、基本的に四半期決算のタイミングです。つまり、年4回ですね。
見る項目も、ある程度決めています。業績が大きく崩れていないか、配当方針に変更がないか、財務に無理が生じていないか。この3点を中心に確認します。
最近は、配当を払い続ける余裕がどれだけあるのかを見るために、「余力指数」という考え方も使っています。
高い配当を出していても、企業が稼いだ利益以上に無理をして支払っていれば、その配当は長続きしません。家計に置き換えれば、給料だけでは足りず、貯金を取り崩して生活費を払っている状態です。
反対に、配当を支払った後にも十分な余力が残る企業であれば、多少業績が落ちても減配を避けられる可能性があります。
利回りの高さだけでなく、「その配当を無理なく払い続けられるか」を同じ基準で確認する。見る項目を決めておけば、保有銘柄が多くても管理しやすくなります。