塾なしで現役東大合格!東大王・伊藤七海を自走させた、“勉強しろ”と言わない両親の役割分担

福井県の県立高校から塾に一切通わず東京大学に現役合格し、在学中からクイズ番組「東大王」にも出演していた伊藤七海氏。日々の小さながんばりと、たまの大きな挑戦。それぞれを見逃さなかったのは、役割の違う両親だったという。全4回の第2回。
みんかぶマガジン連載「天才たちの育ち方」
「お父さんに褒められたい」が原動力。学年1位の記憶と、両親の絶妙なバランス
伊藤七海氏の子ども時代を語る上で欠かせないのが、両親それぞれの関わり方の違いだ。
「父は厳格で、母は自由なイメージですね。基本的に母と過ごす時間が長かったので、普段の些細なことは母が褒めたり叱ったりしていて、何か大きな出来事があった時だけ父が反応する、という感じでした」
例えば学年で1位を取った時。普段はあまり褒めない父が、その時ばかりは声をかけてくれたという。
「これぐらいやればお父さんも褒めてくれるんだ、というのがその先もモチベーションになっていました。中学2年生のあの瞬間は、今でもよく覚えています」
褒める場面を分けたことで、日々の小さな頑張りには母が、たまの大きな成果には父も加わって応える形になっていた。
一方、叱られた記憶で今も残っているのも、父から受けたものだった。小学生の頃、放課後の児童館で先生に怪我をさせてしまったことがある。
「おやつの時間に、みんなより早く食べ終わってボール遊びを始めてしまい、それが先生に当たってしまったことがあったんです」
人を傷つけたり、周りに迷惑をかけたりすることに対しては、父はとりわけ厳しかったという。
「その時は父にものすごい勢いで叱られました。頭では『やってはいけない』と分かっていたはずなんですけど、実際に本気で怒ってくれたことで、身にしみて分かったというか」
叱る場面を選び、そこでは手加減しない。何でも同じ強さで注意していたら、どれが本当に大事な注意なのか子どもには分からない。普段は自由にさせているからこそ、この時の本気の怒り方が、越えてはいけない線として強く残ったのだろう。