大手内定辞退も事後報告。阪大出身人気YouTuber・はなおの決断力を育てた「親が口を出さない」絶対ルール

滋賀県内屈指の進学校・膳所高校から、浪人を経て大阪大学へ進学し、現在は人気YouTuberとして活躍しているはなお氏。志望校選び、受験、浪人、そして就職——人生の大きな岐路に立つたびに、いつも自分ひとりで決断し、周囲には結果だけを伝えてきた。その一つひとつの局面で、両親がどう向き合っていたのかを追う。全4回の第3回。
みんかぶマガジン連載「天才たちの育ち方」
先生にも親にも頼らなかった、志望校の選び方
志望校選びといえば、親と話し合ったり、塾の講師や担任、進路指導の先生に相談しながら決めていく生徒が多いだろう。しかし、はなお氏の場合は違った。
「基本的には自分の行きたいところ、自分の学力に合ったところっていうスタンスで、誰かに相談したりとかは一切なかったです。学校の先生にも全然相談しなかった」
具体的な大学選びにも、このスタンスはそのまま表れている。
「一人暮らしに当時めちゃくちゃ憧れてて、一人暮らしできて、自分の学力で目指せるところっていうところで、最初、名古屋大学を志望したんです」
偏差値表と自分の生活への憧れだけを頼りに志望校を決める。誰かに相談するという発想自体が、そもそも本人の中には存在していなかった。そしてこの「相談しない」というスタイルは、本人だけが選んだものではない。両親の側にも、進路について意見する素振りは一切なかったのだ。
験担ぎでも合格祈願でもない。受験期に両親がやっていたこと
受験当日が近づくと、特別な食事メニューを用意したり、合格祈願のお守りを渡したり、家庭によっては何かと気を張るものだろう。これまで見てきたように、適度な距離感を貫いてきたはなお氏の家庭は、この時期どうだったのだろう。
「特別なことはなかったです。そっとしておいてくれるというか、無理に不安をあおるようなこともなく、いつもどおり普通に、変わらない感じで接してくれてたのかなっていう感じですね」
験担ぎの食事も、特別な声かけもない。普段どおりを貫くというこの距離感は、一見すると素っ気なくも映る。しかし、緊張感が高まる受験期にこそ、家庭だけは変わらない場所であり続けることが安心にもなっていたはずだ。特別な配慮をすること自体が、かえってプレッシャーを本人に強く意識させてしまう場合もある。何も変えないという選択も、立派な環境づくりのひとつなのかもしれない。
もっとも、教育環境への投資までゼロだったわけではない。高校2年になる頃には、大容量のスライド式本棚を買ってもらい、参考書を並べる環境を整えてもらったという。
「高校生であんな本棚を買ってもらえるのは、結構恵まれてたなと思いますね。そういう金銭的な投資はちゃんとしてくれてたので、そこは本当にありがたかったです」
口を出さないことと、必要な時にはきちんと投資すること。この両立が、受験期を通じた家庭のスタンスだった。
こうして迎えた受験本番だったが、第一志望の名古屋大学の合格には届かず、浪人の道を選択した。それでも、両親から責められることはなかったという。