投資歴19年のキオクシアホルダーが注目する「2つの銘柄」…“第2のキオクシア”を見つける方法とは
9800円前後からキオクシア株を買い、その後はキオクシアをはじめとした半導体関連銘柄への投資で、運用資産を一時年初比20倍まで増やした個人投資家のキオ君氏。
すでに大きく株価が上昇したキオクシアを今から追いかけるよりも、まだ市場からAI・半導体関連として十分に認識されていない企業を探す方が面白いと話す。
そうした企業は、決算短信を読んでいると意外なところから見つかるという。これまで自動車やスマートフォン向けの会社として見られていた企業で、半導体向けの売上が伸び始め、利益への貢献が急速に大きくなっているケースもある。
どこを見れば、その変化に早く気づけるのか。AIやXをどう使って企業を調べるのか。現在注目している山王と日本電子材料をどのような理由で見ているのか。
全3回の最終回では、キオ君氏が実際に行っている銘柄の探し方と買うタイミングについて聞いた。
みんかぶプレミアム特集「AIバブル この狂乱の勝者は誰だ」
“第2のキオクシア”は、今の決算だけ見ても見つからない
第2のキオクシアのような銘柄を探す時に、私は何年も先の大きなテーマを先回りして買うより、すでに足元の決算に変化が出始めている会社を見ます。
まだ市場からAI・半導体関連として十分に認識されていなくても、決算短信を読むと半導体向けの売上や受注が増え始めている会社があります。こうした小さな変化が何四半期か続き、利益への寄与まで大きくなってくると、会社の見られ方そのものが変わってきます。
私が探しているのは、まさにこういう銘柄です。すでに半導体株として有名になった会社ではなく、もともと持っていた技術がAI・半導体需要と結びつき始めているのに、まだ株価が十分に反応していない会社を決算短信から探します。
例えばもともとは自動車向け、スマートフォン向け、一般的な電子部品向けの会社だったのに、決算短信を読むと「半導体向けが伸長した」「半導体関連の受注が増えた」と小さく書いてあることが実はよくあります。
まだ会社全体に占める割合が小さいので、市場から半導体関連銘柄として認識されていない。ところが、その売上が伸び始めたことで利益が一気に増えている会社もあります。
私は普段、多くの企業の決算短信を読んで、内容を要約してXに投稿しています。その作業をしていると、こうした変化にかなり気づきやすいです。
決算短信の中では数行しか書かれていないので、そのまま読み飛ばされることもあります。ただ、過去の決算と比べると「半導体向けが毎四半期伸びている」「売上への寄与が大きくなっている」「利益率まで上がっている」と分かることがあります。
株価がまだほとんど反応していなければ、市場がその変化を十分に認識していないということです。
私は、すでに誰もがAI銘柄だと知っている会社より、こういう会社を探しています。
決算短信の要約を続けているから、変化に早く気づける
決算を大量に見ていると、それまでなかった言葉が急に出てきた時に気づきます。
「半導体向け需要が増加した」
「データセンター向けが伸長した」
「先端半導体向けの受注が増えた」
この程度の記載でも、前回の決算にはなかったのであれば詳しく調べます。
会社全体の売上が100あるとして、半導体向けがまだ5しかなければ、普通に決算を読んだだけでは大きな話には見えません。でも、それが前年の1から5に増えていたら、かなり大きな変化です。
さらに利益率の高い事業なら、売上への寄与以上に利益が増えることもあります。
こういう変化は、ニュースになってから知るのでは遅いです。決算短信に最初に出てきた段階で気づければ、まだ株価が動いていない会社もあります。
私がXで決算短信を要約しているのも、この変化を拾うためです。いろいろな会社の決算を並べて見ていると、「この会社、半導体向けの売上が急に伸び始めているな」と分かります。
全部の決算を毎回読むのはかなり大変なので、私の発信もそういう銘柄を見つける入口として使ってもらえればいいと思います。気になる会社が見つかったら、そこから自分で決算資料やIRを確認すればいいです。
決算・IR情報を発信する投資家がAIで必ず調べる「3つのポイント」
決算の変化に気づいた後は、AIを使ってその会社をかなり深く調べます。
特に確認するのは、
「その市場でどれくらいのシェアを持っているのか」
「その会社の技術は何が優れているのか」
「同じ製品や技術を他社が簡単に代替できるのか」
この3つです。
半導体向けの売上が伸びていても、誰でも作れる製品なら競合が増えた時に利益が残りません。
反対に、長年蓄積した加工技術や製造ノウハウが必要だったり、顧客が簡単に別の会社へ切り替えられなかったりするのであれば、市場が伸びた時に利益を取りやすくなります。
決算短信で最初の変化を見つけて、その会社の競争力をAIで調べる。私はこのやり方で候補を絞っています。