「転職した方がいい人」は3割。5000人の相談に乗ってきたキャリアコーチが明かす“辞める・残る”の見極め方
Xでキャリアや転職について発信し、フォロワー4.6万人を抱える「ずんずんのずんずんいこう(╹◡╹)」のずんずん氏。彼女はこれまでに年間約600人、累計約5000人ものキャリア相談に乗ってきた。
そんなずんずん氏のもとには連日、「転職したい」というモヤモヤを抱えた相談者が訪れる。しかし実際に「転職した方がいい」と判断するのは全体のわずか3割程度。残りの7割は、実は転職しなくても解決できるケースだという。
本稿では、ずんずん氏がこれまでの相談経験から導き出した「本当に辞めるべきかどうか」を見極めるための具体的な判断軸を聞いた。全4回の第2回。
みんかぶプレミアム連載「年収を変える転職術」
本当に転職すべきか?最初にやるべき自己診断
「転職したいんです」というご相談はよくいただきます。でも、実際にお話を聞いてみると、私が「これは転職した方がいいな」と思うのは全体の3割くらいです。残りの7割くらいは、「今すぐ転職しなくてもいいんじゃないかな」と感じるケースです。
この3割と7割を分けるのは何かというと、 「今抱えている問題が、自分の働きかけで変えられるものなのか、それとも自分では変えにくいものなのか」ということです。
たとえば「転職しても、なぜか毎回上司とうまくいかなくなる 」というケースがあったとします。一方で、人間関係も良好で、仕事にも大きな不満はないけれど、 「このまま今の会社にいても、自分の年収はこのくらいが天井なんだろうな」と先が見えてしまい、それがモヤモヤにつながっているケースもあります。
同じ「転職したい」という気持ちでも、その理由は人によってまったく違います。大切なのは、「上司が嫌だから」「年収を上げたいから」と表面的な理由だけで転職を決めるのではなく、その不満の奥に何があるのかを一度整理してみることです。
「年収を上げたい」の裏にある本当の不満
「年収を上げたいから転職したい」という相談は本当に多いのですが、深掘りしていくと、実は単なる金額の問題ではないことがよくあります。
たとえば、自分よりも給料が多い同僚や転職者を見て「自分も転職したい」と思うことがありますよね。これは純粋にお金が欲しいというよりも、「会社が正しく自分を評価してくれていない」「自分の市場価値が否定された」と感じてショックを受けている状態であることが多いのです。
つまり、自分が本当に欲しいのは「評価」なのか、「肩書き」なのか、「成長」なのか、それとも「働きやすさ」なのか。これらを切り分けられないまま、「なんとなく年収に不満だから」で転職活動を始めてしまうと、転職先でも同じ不満を繰り返すことになります。というのも、これらすべてを同時に満たしてくれる完璧な転職先はほぼ存在しないからです。9割ぐらいの人はお金のためだけには働けません。
だからこそ、まずは「自分は今、何に不満を感じているのか」を整理してみることが大切です。そのうえで、自分の働きかけで変えられることなのか、それとも自分では変えられないことなのかを切り分けて考える。転職するかどうかを決めるのは、その後でも遅くありません。