YouTube再生数2000万回「東大生に理系注文」はなぜ伸びた?はなおが明かす“見たくなる企画”の作り方
副業YouTubeで発信するジャンルを決め、成功しているチャンネルを研究しても、それだけでは再生されない。自分が知っていること、好きなことを、知らない人にも「見たい」と思われる企画へ変える必要がある。
前回までは、はなお氏が最初から理系に絞ったのではなく、さまざまな動画を投稿し、反応を見ながら「理系×エンタメ」という強みへ近づいた過程を紹介した。本稿では、その強みが代表企画の一つ「東大生の店員に理系風に注文したら…」へ変わるまでをたどり、会社員が自分の知識や日常から企画を作る際の視点を聞く。全4回の第2回。
みんかぶプレミアム連載「YouTubeはまだ稼げるのか」
仲間内の悪ふざけが、企画へ変わるまで
——代表企画の一つ「東大生の店員に理系風に注文したら…」は、どのように生まれたのですか?
※「東大生の店員に理系風に注文したら…」とは

はなおさんが、東京大学の学園祭で理系知識を交えた注文を行い、東大生の店員さんが正しく理解して対応できるかを検証する動画。投稿から約9年で再生数は2000万回超。正式な動画タイトルは『東大生の店員に理系風に注文したら、賢すぎて返り討ちにされました。東大理三恐るべし、、、』
https://www.youtube.com/watch?v=AMGLJBFkNO4
「東大生の店員に理系風に注文したら…」はゼロから考えたアイデアではありません。僕たちは普段からふざけて理系っぽい会話をやっていたんです(笑)
YouTubeをやる前には、友達とサイゼリヤで店員さんに理系っぽい言い方で注文したこともあります。今振り返るとめちゃくちゃ迷惑なので、店員さんには謝りたいです(笑)
——その日常のノリを、どうやって企画に変えたのですか?
サイゼリヤの店員さんにやるのはよくないけれど、東大生なら対応してくれるんじゃないか、面白い反応が返ってくるんじゃないか、と考えました。そこから、どんな理系注文なら面白いかをみんなで考えていきました。
撮影前には、「sin π/2ください」のような数式のバリエーションをみんなで出し合い、積分サークルの後輩たちにも「どんな数式にすると面白いか」を聞いた記憶があります。その中から企画で使いやすいものを選び、実際に学園祭へ行きました。
企画会議で急に出てきたというより、もともと自分たちがやっていたことが原型にあって、それを東大生や学園祭と組み合わせた、という感じですね。
視聴者の「知りたい」を刺激する、強烈なフックの作り方
——この企画が、理系ではない人にも広く見られた理由をどう考えていますか?
この企画が広く見られた理由の一つは、「東大生」というワードの強さだったと思います。そこに「理系注文」という、「なんだそれ?」と思う言葉が組み合わさった。内容をすべて理解していなくても、東大生がどう返すのかは気になりますよね。
僕は企画を考えるとき、「分からないけど、なんかすごい」という感覚が大事だと思っています。理系の知識を高度なまま説明しても、分かる人にしか届きません。でも、プロセスは分からなくても、結論だけなら面白い、答えだけは知りたいと思える疑問はあります。
——ほかには、どんな題材を組み合わせていましたか?
例えば、プリキュアの腕力を計算してみる。プリキュアを知っている人なら、計算式が理解できなくても「どれぐらい強いのだろう」という結論は気になります。『ONE PIECE』の青キジや松岡修造さんの熱量、『呪術廻戦』など、みんなが知っている題材を持ってきて、理系的に考える。
僕らの知識も、そんなに大したものではないんですけど(笑)それらしく計算して、最後に出た結論をみんなで笑う。計算がガバガバでも、最後にみんなで笑えればエンタメになる。そういう感覚で作っていました。