迫る、金融倒産連鎖… 「今後銀行倒産続く」海外アクティビストが注目する日本の「スーパー割安銘柄15」MBOブーム到来の予感

本稿で紹介している銘柄:ワキタ(8125)、松井建設(1810)、大成温調(1904)、北陸電気工事(1930)、テクノ菱和(1965)、平安レイサービス(2344)、ユニカフェ(2597)、岡山製紙(3892)、群栄化学工業(4229)、日東工器(6151)、石井鐵工所(6362)、フジ日本精糖(2114)、東京都競馬(9672)、クニミネ工業(5388)、東北特殊鋼(5484)、日本電技(1723)
プレミアム特集:「最強日本株80」全予測、第2回は、名物投資家・木戸次郎氏が今、海外アクティビストに狙われている日本株を紹介する――。
目次
迫る、金融倒産連鎖
6月の株主総会に向けて、多くのアクティビストと企業間で、株主提案を巡る駆け引きがかなり活発になってきている。実際に、アクティビスト相乗り銘柄としてご紹介したワキタ(東証プライム:8125)などは、介入しているアクティビストのストラテジックキャピタルが株主提案をするということを材料に、1日で6%以上も上昇している。
が、その前に多くの投資家が気にしている3月10日のシリコンバレー銀行(SVB)の経営破綻から端を発し、その後は取り付け騒ぎでシグネチャーバンクが経営破綻、さらにはクレディ・スイス銀行、ファーストリパブリック銀行の経営危機にまで波及した金融不安について述べておきたいと思う。
まずは今回の銀行破綻&危機に関しては「劣後債」の存在が大きく関係している。劣後債とは、普通社債に比べ、元本と利息の支払いの順位が低い社債のことを言うのだが、万一、発行体(金融機関)が破綻するなど「劣後事由」が発生した場合、一般債権者(普通社債保有者等)の債務弁済完了後に、初めて残余財産で劣後債保有者に弁済されることになる。金利が高い分リスクも高い、比較的ハイリスクハイリターンの商品ともいえるのだ。