「板の強さ」だけで相場を読む。7ヶ月で地獄から這い上がった専業主婦トレーダーの実践手法と、初心者がやるべき“最初の1週間”

本稿で紹介している個別銘柄:古河電工(5801)、パワーX(485A)、フジクラ(5803)
デイトレードで勝つためには、複雑なチャート分析や高度な経済知識が必要だと思われがちだ。しかし、相場の世界で生き残るための「答え」は、拍子抜けするほどシンプルなものだった。
わずか3ヶ月で1000万円を溶かしたどん底から、1日利益370万円を叩き出すまでに成長した専業主婦トレーダー・みやさん。彼女の現在の銘柄選びに、業績への期待や企業へのファン心理は一切ない。難解なインジケーターも使わず、ただひたすらに「板の強さ」と向き合うことで、日々の莫大な利益を生み出しているという。
では、彼女が言う「板が強い・弱い」とは、具体的にどう見極めるのか。そして、初心者が相場から退場しないために「絶対に守るべき鉄則」とは。今回は、みやさんが7ヶ月の激闘の中で掴み取った超実践的なトレード手法と、これからデイトレを始める人への“たった一つのアドバイス”に迫る。全3回の第2回。
みんかぶプレミアム連載「デイトレード 最短で億り人を目指す!」第5回
目次
銘柄選びの基準は「業種」でも「会社のファン」でもない
見るのは移動平均線と1分足・5分足・日足、そして「板の強さ」。デイトレード歴7ヶ月で目覚ましい成長を遂げたみやさんの手法は、難解なインジケーターに頼らず、市場の「勢い」を肌で読み取ることを軸に据えている。
どの銘柄を触るかを決める際、業種や企業への期待感はほとんど関係ない。「値嵩株が好き」という傾向はあるが、本質的な基準はたった一つ、「材料が出ていて、注目が集まっているかどうか」だ。
連日のように材料が出続けている銘柄を中心に選ぶ。古河電工(5801)、パワーX(485A)、フジクラ(5803)など、取材時点で触れることが多いと挙げた銘柄はいずれも、直近で注目度が高かった銘柄だ。ただし「その会社に期待しているわけではなく、動くから触っている」という割り切りが根底にある。材料があって人が集まり、値動きが生まれる。
以前は1銘柄に固執していた時期がある。「その銘柄のことは詳しくなれるんですけど、動かない日はもうその日が終わりになってしまう」。銘柄の癖を覚えられるメリットはあるものの、その銘柄しか触れないとなると多くのチャンスを失う。「複数銘柄を並行して見るようにしてから、相場観が狂った日でも、別の銘柄に切り替えられるようになったのが大きかったです」と振り返る。
一方で、苦手とする銘柄の種類もある。株価が数百円台の低位株や、板の枚数が極端に少ない銘柄だ。「500円の銘柄で、買いたい人がたくさんいるのに売りたい人が550円からしかいない、みたいな板が苦手で。抜けるのも大変で、自分のロットで入ると板に影響してしまうこともある」。思った価格で動けない銘柄はデイトレードには向かないという判断だ。
勝負は9時〜9時半。チャートが形成される前に見極める「板の強弱」のサイン
トレードで最も集中するのが、寄り付き直後の9時〜9時半だ。この時間帯は、チャートの足がまだ十分に形成されていない。1分足でさえ、形が出揃うには少し時間がかかる。移動平均線を引いても、判断材料として使えるほどのデータがない。
そこで頼るのが「板の強さ」だけだ。テクニカル指標を一切使わず、買い板と売り板のせめぎ合いを見ながら、値段がどれほどの勢いで動いているかを感じ取る。「勢いよく上がっていくのか、それとも一瞬止まるのか」。この違いを板から読み取ることで、入るタイミングと抜けるタイミングを判断する。
板が弱くなるサインは、「3〜4ティックの値幅の中で小刻みに往来するだけで、上に抜けていかない状態」が現れたときだという。「ちょっとだけ止まる瞬間があるんです。そこで勢いが落ちてきたと判断して、ポジションを整理することもあります」。値動きそのものよりも、その速度と質を見ているのだ。
足が形成されてからは、1分足・5分足・日足を組み合わせて方向感を確認し、移動平均線との位置関係で「ここは入れる」「ここは無理」という判断を積み重ねていく。