「会社の中身もほとんど見ない」――梅木流・銘柄選びとデイトレの変わらない原則

3.8億円を積み上げた梅木氏は、銘柄を選ぶ際に業種も会社の中身もほとんど見ない。見るのは「板」「チャート」「ニュース」の3つ。シンプルに聞こえるが、その判断の背後には6年以上かけて積み上げた感覚がある。
どの銘柄を選び、どのタイミングで入り、どこで撤退するのか。ハニトラ梅木氏に実践的な手法を詳しく聞いた。全4回の第2回。
みんかぶプレミアム連載「デイトレード 最短で億り人を目指す!」
目次
銘柄選定の3条件——時価総額50億以下、材料あり、チャートの形
梅木氏がメインで扱うのは時価総額50億円以下の小型・新興株だ。時価総額とは、株価に発行済み株式数をかけた会社全体の評価額のことで、50億円以下は「小型株」に分類される。
「時価総額が小さい銘柄は大口の投資家が入りにくい。少額資金でも戦いやすいし、値動きの振れ幅も大きいので、デイトレードに向いてるんですよね。まず時価総額50億以下で、直近で出来高が増えるようなニュースや材料が出ていること。あとはチャートの形ですね。日足で見た時に売り圧が強そうな形の銘柄は避けます。上に行きやすそうかどうかを確認してから、板を見てトレードに入る感じです」
デイトレにおいては業種や企業への期待感はまったく関係ない。
「大型株に関しては半導体関連とか出来高が高いところをやりますけど、小型株のデイトレに関しては業種は全く別の見方をしているので、見ないですね」
加えて、信用取引の残高も確認する。信用取引とは証券会社から資金や株を借りて売買する取引で、信用買いの残高が多ければ将来的な売り圧力になり、信用売り残が多ければ踏み上げ(買い戻し)の可能性が高まる。この残高を把握せずに入ると、チャートの形だけでは説明できない値動きに振り回される。
「信用買いなんかで結構売買が活発に行われているような銘柄は、売り出しの枚数が多いんだろうなというのが当初はわからなかったんですよ。知らずにやっていたので、自分の中じゃ値動きの判断が甘くなっていたというのがありましたね」
朝8時からの情報収集と、トレードに使用する意外なデバイス
銘柄を絞り込むための情報収集は、朝7時半〜8時頃から始まる。
「株探の朝の注目ニュースまとめを見て、日経新聞、みんかぶの情報も確認して。カビュウというアプリで注目銘柄のIRを抽出できるので、それも使います。日刊工業新聞とか業界専門誌も一通りチェックして、最後に気配値を見ながら9時に備えるという流れですね」
IRとは企業が発表する業績や事業に関する情報開示のことで、好材料のIRが出た銘柄は出来高が急増しやすい。気配値とは、取引が始まる前に出される売買の注文状況で、どの銘柄に資金が集まりそうかを事前に把握できる。これだけ多くのソースを確認するのは、今日動く銘柄を一つも見逃さないためだ。
場中もXを常時確認する。証券会社のツールとXをモニター上に並べながら、リアルタイムで情報を取り込んでいく。
「株に関してはXに勝る情報源はないですよ。速さが違う。わからない言葉が出たら調べに行ったり、掲示板も覗いたりしますけど、リアルタイムの情報はやっぱりXが一番です」
機材はノートPC2台とスマホ2台という構成。板の確認はモニターだが、注文の執行はスマホが中心だ。一見小さくてトレードには使いにくいように思えるが、スマホはあらかじめ銘柄と数量を入力した状態で待機させておける。9時の寄り付き直後に複数の銘柄を同時に狙いたいとき、2台あれば瞬時に2銘柄分の注文を出せるという利点があるのだ。