「暴落時に底値狙いは大損する?」資産10億円のベテラン投資家が絶対にやらない“危険な買い方”と3つの「売却マイルール」

本稿で紹介している個別銘柄:アーネストワン(8895)、フージャースホールディングス(3284)、霞ヶ関キャピタル(3498)
2025年以降の日本株市場は、インフレ、円安、金利上昇、AIや半導体への投資熱など、さまざまなテーマが入り乱れ、個人投資家にとって先を見通すのが極めて難しい局面が続いている。
そうした不安定な市場環境にあって、投資歴25年以上を誇り、元手200万円から一時10億円まで資産を増やしたDAIBOUCHOU氏は、派手な勝負を仕掛けることよりも「自分自身のルールを守り抜くこと」の重要性を話す。
DAIBOUCHOU氏は過去に、ライブドアショックで一瞬にして4億円を失い、リーマン・ショックでも資産を大きく減らす苦難を経験した。それでも市場から決して退場せず、現在もフルポジションを基本に投資を継続している。
数々の歴史的な暴落を経験してきたベテラン投資家は、どのようなルールで銘柄を選び、どんなタイミングで見切りをつけ、そして下げ相場を生き抜いてきたのだろうか。インタビュー連載全2回の第1回。
目次
暴落時にわかるのは、相場ではなく“自分の限界”
ーーリーマン・ショックのような大暴落を経験する中で、下げ相場とはどのように向き合ってきましたか。
直近の下げ相場で怖くなり、株式投資をやめてしまった人も少なくないはずです。確かに、相場が急落すると自分の月収や年収に匹敵するような金額が瞬間的に吹き飛んでしまうケースもあります。
しかし、株式投資を長く続けていれば、ITバブル崩壊やライブドアショックのような大暴落は避けて通れません。必ずどこかで巻き込まれます。
下げ相場でいちばん重要なのは、そこで初めて「自分のリスク許容度」が明確になる点です。自分の資産が減っていく過程で、どこまでの含み損なら精神的に耐えられるのか、本当の限界を知る機会になります。
限界がわかれば、その後の投資で過剰なリスクを取らなくなり、次の勝負に活かすことができます。
相場が下がった直後は気が動転して極端な判断を下しやすいので、慌ててポジションを調整するのはおすすめしません。
理想を言えば、まだ相場が平穏なうちに、自分が耐えられる範囲までリスク量をコントロールしておくべきです。
本当に怖いのは、株価下落ではなかった
ーーDAIBOUCHOUさんの投資スタイルは「常にフルポジション」が基本だと言われています。一見すると非常にリスクが高いように見えますが、どのようにリスク管理を行っているのでしょうか。
確かに通常時はフルポジションを基本としていますが、ただ無防備に資金を投じているわけではありません。市場に居続けるために、いくつかのリスクを明確に制限しています。
まず、信用取引の割合は全体の2〜3割以内に抑えています。過去には信用取引を活用して大きく増やした時期もありますが、今はリスクを買いポジションのみに集中させ、空売りも一切行いません。
下げ相場で過度な信用取引を行うと、一発で市場から退場させられる危険性が高いからです。
また、投資先は40銘柄以上に分散させています。ただし、業種を完全にバラバラに散らすのではなく、成長が期待できるテーマに寄せるのが特徴です。
2025年の環境であれば、インフレや円安の恩恵を受ける輸出関連企業、あるいはAIインフラ関連の銘柄などを意識して組み入れています。
急落時には例外的に現金比率を高めることもありますが、基本的にはリスクを限定した上でのフルポジション戦略です。