老朽インフラとTOTOが「金のなる木」に? 資産10億円投資家が狙う“国策株の本命”

本稿で紹介している個別銘柄:イオン(8267)、サイゼリヤ(7581)、キオクシア(285A)、ワークマン(7564)、JR東日本(9020)、TOTO(5332)、三井海洋開発(6269)
高市早苗内閣が掲げる「日本成長戦略」と、責任ある積極財政。一方で、ウクライナや中東情勢の緊迫化、深刻な物価高など、2026年夏の市場は不透明さを増している。
「次に資金が向かうのは、派手な新産業ではなく、50年前につくられた古いインフラかもしれません」そう語るのは、元手200万円から資産10億円を築いたベテラン投資家・DAIBOUCHOU氏だ。
老朽化した公共設備、防衛、半導体工場を支える電力網、そして値上げしても売れる企業ーー。先行きが読みにくい相場だからこそ、「必ず発生する需要」に目を向けるべきだという。
激動の夏相場で、個人投資家はどこに資金を振り向けるべきなのか。DAIBOUCHOU氏に、この夏の相場観と“本命テーマ”を聞いた。
みんかぶプレミアム特集「激動相場 この夏の狙い目」第2回。
目次
どこに資金が流れるのかを読みやすい環境
ーー高市内閣が積極財政へ舵を切るなか、この夏の日本経済や市場への影響をどう見ていますか。
利上げやインフレが進む状況下で、国として積極財政を実施する必要性がどこまであるのかは、少し疑問も残ります。
ただ、投資家の目線でいえば、割安さと成長性を兼ね備え、国策の方向性とも合致する銘柄には、確かな恩恵があると見ています。
現在の日本には、老朽化したインフラの修復や社会保障など、解決しなければならない課題が山積しています。
政治家が独自色を出す余地は限られており、今後はすでに明らかになっている社会課題に予算をつけていく「決裁者」としての役割が中心になるでしょう。
予想外の政策が打ち出されにくい分、市場にとっては、どこに資金が流れるのかを読みやすい環境ともいえます。
恩恵を受けやすいバリュー株の筆頭は、官公庁が発注する公共工事や建設コンサルタントの関連銘柄です。ここは引き続き、手堅い領域だと考えています。
日本では、高度経済成長期に整備された公共設備の老朽化が進み、本格的な更新需要が避けられない段階に入っています。
これまで後回しにされてきたゴミ焼却施設の建て替えなども、予算がつけば一気に動き出します。
マクロ環境の変化に過剰に振り回されず、必ず発生する内需を拾っていく姿勢が有効です。
AI工場が生み出す“もう一つの国策特需”
ーーウクライナや中東など地政学リスクが不透明ななか、この夏の「防衛・国策関連」の見通しを教えてください。
ホルムズ海峡をめぐる問題なども浮上し、防衛予算は増加傾向にあります。日本は島国ですから、海上防衛や船舶に関連する領域への投資は、引き続き重要になるでしょう。
加えて、サイバー攻撃のリスクに対応するセキュリティ分野も、国防の観点から国内製のソフトウェアが求められるようになっています。
これまで予算不足によって老朽化していた自衛隊基地の建物についても、公共インフラと同じ文脈で更新需要が発生するはずです。
防衛以外では、戦略物資である半導体工場の国内誘致も、強力な国策テーマになります。