元キオクシアの半導体研究開発者が熱視線を送る注目銘柄を公開
本稿で紹介している個別銘柄:コヒーレント(COHR)、バーティブ(VRT)、クレド(CRDO)、アステラ・ラボ(ALAB)、村田製作所(6981)、イビデン(4062)
2026年6月、キオクシアの時価総額が一時、トヨタ自動車を上回った。上場からわずか1年半で、株価は50倍。AI相場の熱狂を象徴する出来事である。
「AI半導体の業界地図さえ見えてくれば、次に来る銘柄も見えてきます」。そう語るのは、元キオクシアの半導体研究開発者で、YouTube「もふもふ不動産」を運営する投資家のもふ氏だ。
なぜキオクシアはここまで買われたのか。そして、熱狂が一巡したいま、次に伸びるのはどこなのか。元キオクシア研究開発者の目で半導体産業の地図を描き、多くの投資家がまだ気づいていない「次」を読み解いていく。連載全3回の最終回。
目次
市場が騒ぐ前に仕込む
具体的な銘柄に入る前に、僕がどういう考え方で投資をしているかを、先にお話しさせてください。これが分からないまま会社の名前だけ覚えても、たぶん役に立たないので。
僕は元エンジニアなので、まず「技術の流れ」から考えます。チャートや人気から入るのではなく、AIがこれから何を必要として、どこが詰まるのかを、技術の理屈で押さえる。すると、世間が騒ぐ前の段階で、次に来る場所のあたりがついてくる。エヌビディアが20年かけて仕込んだのと同じで、早く動いた人ほど報われるんです。
ただし、こういう銘柄は、当たれば大きいぶん、外したときの振れも大きい。だからこそ、その会社が『なぜ伸びるのか』を、自分の言葉で説明できるところまで理解しておく。それが、外さないための最後の歯止めになります。
そのうえで狙うのが、目立たないけれど絶対に必要な「裏方」です。主役のGPUやメモリは、もうみんなが知っていて、株価に期待が乗っている。
でも、それを支える「つなぐ・冷やす・光に変える」会社は、まだ名前すら知られていない。知られていないということは、まだ株価に織り込まれていない、つまり伸びしろがあるということです。
AIデータセンターの光配線の中心銘柄
一つ目は「つなぐ」、なかでも電気を光に置き換える領域です。いまコンピュータの中は電気の信号でつながれていますが、電気は速くなるほど熱が出て、もう限界に近づいている。そこで、信号を光に置き換える「光電融合」という技術が注目されています。光なら、圧倒的に速くて、熱も出にくい。この流れの象徴が、エヌビディアの次世代「Vera Rubin」で、ここから光を使った接続が本格的に採用されるとみられています。
コヒーレントは米国の総合光メーカーで、様々な光関係の製品を製造しています。NVIDIAとの戦略的パートナーになっており、一緒に光電融合を開発していると言われています。今年3月にはNVIDIAがコヒーレントに約3000億円の出資をしたことからも重要なパートナーになっています。今年発売されるNVIDIAの次世代AIサーバーVera Rubinに光電融合が搭載され、コヒーレントの技術に注目しています。