「AIなら何でも上がる相場は終わった」…6年で資産を5000万増やした投資家が語る“AIバブル第2幕の勝者”とは
AIバブルはもう終わったのでしょうか。それとも、今回の急落はさらなる上昇に向けた一時的な調整にすぎないのでしょうか。
ユキト@バツイチ投資家氏は、「AIやデータセンターと言えば何でも上がる第1波は、もう終わった」と語ります。
その変化を考えるうえで、同氏が注目してきたのがキオクシアです。6月23日に大陰線をつけた段階で3つのシナリオを描き、その後の値動きを追い続けてきました。
全3回の第2回では、キオクシアのチャートから見えるAI・半導体相場の変化と、「AIバブル第2幕」の勝者と敗者の違いを聞きました。
みんかぶプレミアム特集「AIバブル この狂乱の勝者は誰だ」
AI・半導体相場に資金が集中した理由
ここまでAI・半導体相場に資金が集中した理由としては、本当に業績が良かったというのがあります。
AIやデータセンターへの投資が増えて、関連企業の売上や利益が伸びた。そこにさらに資金が集中した。株価が上がると、その上昇自体が新しい買い手を呼びます。
「AI株を買ったら儲かった」という人が増えて、SNSでも話題になる。それを見た別の人も買う。そうやってモメンタムがどんどん強くなったんだと思います。
SNSでは「自分が見たい情報」が増幅される
私は、SNSのアルゴリズムもバブルを加速させた部分があるんじゃないかと思っています。
SNSって、その人が興味のある情報をどんどん表示しますよね。AI・半導体株を買っている人は、「AIはもう終わりです」という情報より、「AIはまだ伸びる」「半導体はもっと上がる」という情報を見たい。
そうするとポジティブな投稿を探して、見て、拡散する。すると、さらに似た情報がタイムラインに出てきます。
これは確証バイアスですよね。自分の考えを肯定してくれる情報ばかりを集めてしまう。
業績という実態があって、その上に資金集中と大衆心理が乗り、さらにSNSでポジティブな情報が増幅された。
それが今回のAIバブルを作った一つの要因だと思います。
キオクシア急落で描いていた「3つのシナリオ」
キオクシアについては、6月23日に大陰線をつけた時に、私は3つのシナリオを考えていました。
1つ目が楽観シナリオで、直近の高値だったライン付近で反発する。
2つ目が、その下の日足レベルの押し安値、つまり最後の上昇を作った起点付近で反発するシナリオです。
そして3つ目が、一番悲観的なシナリオで、価格帯別出来高で見た大きなサポートゾーンまで下がるというものです。
取材時点(7/29)では、悲観シナリオにかなり近い形で下がってきていました。私は「絶対こうなる」という予想はしません。
相場は何が起こるか分からないので、あらかじめいくつかシナリオを作っておき、その中で実際の値動きに合わせて判断します。
出来高のない価格帯は「ストンと落ちやすい」
キオクシアについて、ある重要なラインを割った後は、下に価格帯別出来高がほとんどないゾーンがありました。そのゾーンは、価格がストンと落ちやすい傾向があります。
過去に多く売買されている価格帯なら、そこで買った人も多いですし、サポートとして意識されやすい。
一方、ほとんど売買されていないところには、株価を支えてくれる参加者が少ない。だから一つの重要なサポートを割ったら、次に出来高が厚い場所まで一気に行く可能性があるんです。
取材時点(7/29)では、3万6000円付近で一度反発していました。ここがサポートになって、ダブルボトムのような形を作って上昇する可能性もあります。
それまでの下落の勢いを考えると、この出来高だけで耐えられるかはまだ分かりません。
「ここまで下がったから安い」とすぐ買うのではなく、ちゃんと止まったことを確認する必要があります。