大学時代の30万円→数年で1億円に! 1年で3倍にこだわる投資家が「狙う対象」と「外す対象」
新NISAをきっかけに、インデックス投資はすっかり定着した。世界の株式に少しずつ積み立てておけば老後は安心だ、という声も多い。だが、それで資産が何倍にも膨らむわけではない。
「インデックスさえ買っておけば老後は安泰、という考え方自体が間違っています。あれは資産を減らさないための守りの投資で、銀行預金よりいくらかマシという程度のもの。少額から億単位の資産を築きたいのであれば、小型株への集中投資が一番の近道です」
そう語るのは、大学生のときに30万円から投資を始め、数年で1億円を築いた遠藤洋さんだ。26歳で独立し、いまは1年の半分を旅に費やしながら暮らす。その投資哲学の原点をたずねた。連載全3回の第2回。
狙うべきは1年で3倍に伸びる株
私が狙うのは、1年で株価3倍になるポテンシャルのある株です。どれだけ魅力的に見える会社でも、1年で3倍を目指せそうになければ、投資の対象からは外します。
なぜ「3倍」なのか。少額から資産の桁を変えるのに、もっとも現実的な倍率だからです。投資額100万円が3倍に成長する機会を2回掴めれば約900万円になります。もう一伸びで、1000万円に届きます。10倍、20倍になる銘柄は年にほんの一握りですが、1年で3倍なら、市場を見渡せば毎年いくつも生まれています。狙いを高くしすぎないぶん、候補はぐっと見つけやすくなります。
しかも、3倍を狙えるのは、たいてい小型株です。株価が3倍になるとは、会社全体の価値(時価総額)が3倍になるということ。時価総額100億円の会社が300億円になるのと、1兆円の会社が3兆円になるのとでは、後者に必要な成長は桁違いに大きくなります。会社が小さいほど、3倍のハードルは低いのです。だから私は、時価総額の小さい小型株に狙いを絞っています。
「3倍株」に共通する特徴とは
1年で3倍になる小型株は、どうやって見分けるのか。
まず見るのは、会社の規模です。上場して5年以内で、時価総額が小さいこと。私は300億円以下を一つの目安にしています。上場して間もない会社ほど、これから伸びる余地が残っているからです。(現在はもう少し時価総額の大きい会社も投資候補にしています)
次に、経営者です。創業社長がいまも現役で、社長や経営幹部が大株主であれば、自分の資産が株価に直結しているぶん、会社を伸ばそうという本気度も違ってきます。反対に、社長の持ち株がごくわずかで、大株主が別の大きな会社という場合は、経営者個人の熱量が業績に響きにくいので、そこは差し引いて考えます。
株主の構成も重要です。上場前に安く買ったベンチャーキャピタルが数多く残っている会社は、値上がりした分をどこかで売って、利益を確定しようとします。すると、どうしても上値が重くなる。こうした「上場ゴール」の会社に、私はあまり手を出しません。
社内の顔ぶれも、意外なヒントになります。優秀な新卒がわざわざ入ってくるか、社員の平均年齢が若く勢いがあるか。人と活気が集まる会社には、たいてい、それだけの理由があるものです。
そして、いちばん分かりやすいのが、看板となる商品やサービスです。街で行列ができている、品切れが続いている、あるいは競合が多いのにその会社のものが選ばれている。そんなふうに、多くの人に実際に使われ、売れているかどうかを確かめます。
最後に、株価チャートがすでに上昇トレンドに入っていること。中身がどれだけ良くても、市場に気づかれず横ばいのままの銘柄は、いつ動き出すか読めません。トレンドが上を向きはじめたのは、周りがその価値にようやく気づいた合図でもあるからです。