「AIで月収100万」は幻想?仏教好きプランナーはAIに企画で負けたら“建設的に諦める”
「AIに働かせて、自分は寝ていても月収100万円」――そんな魔法のようなノウハウに期待する人は後を絶たない。しかし、日々のハードな企画業務をAIで極限まで効率化し、その真のポテンシャルを引き出している「ない株式会社」の岡シャニカマ氏は、そんな世間の風潮を「身も蓋もないかもしれないが」と一刀両断する。
本稿では、同氏が語る「AIを活用したビジネスの真実」に迫る。「AIが稼いでくれる神話」を捨て、人間だからこそ提供できる価値を見つめ直す重要性から、ママ友の愚痴や子育ての疑問解消といった「遊び」から始めるAIリテラシー向上法まで。AI時代を生き抜くための、リアルで哲学的なロードマップを余すところなく語っていただいた。全3回の第3回。
みんかぶプレミアム連載「在宅副業、在宅ワークで稼ぐ術」
「AIで自動で稼げる」は幻想――「AIが稼いでくれる」は論理的に成り立たない
私はプランナーですが、残念ながらAIでお金を稼ぐ方法は思いついていません。今こうしてAIをがっつり使っていますが、本業で月収100万円を稼げているわけでもないので、「AIで稼ぐ方法」をアドバイスする資格が、そもそも私にはないのです。
そもそも「AIが勝手にお金を稼いでくれる」「仕組みを一つ作ればあとは自動で」というのは、相当ハイレベルなごく一部の人だけの話です。そもそも、誰かがお金を払ってくれる仕事というのは、「他の人にはできない価値」があるからです。素人の人がAIをちょこっと触ってできたアウトプットは、他の素人がAIを使っても同じように出せるものですよね。だとしたら、クライアントはその人にわざわざお金を払うくらいなら、自分でChatGPTに課金して作らせたほうが早いわけです。
最終的に「あなたにお金を払いたい」と思わせるような、その人自身のスキルや能力、人間性。それを発揮しやすくするために「AIという補助ツールがある」という考え方にしない限り、お金を稼ぐことはできない気がします。
だから、もし一番手っ取り早く稼ぎたいなら、私みたいに知的労働をしている人が「普段やっている仕事をAIで極限まで効率化して時間を捻出し、空いた時間でUberEatsの配達員をする」のが一番稼げるんじゃないでしょうか。AIは自転車を漕いでUberEatsの配達はできませんからね。AIが普及して知的労働の価値が相対的に変わっていく中で、人手不足の配達業のような肉体労働の価値はむしろ上がっていくはずです。
私の企画書づくりにしても、もし案件の情報を入れただけで「私が考えたような企画」が完全自動で出てくるようになってしまったら、もう私はクライアントからお金を取れなくなります。私自身が「こういう方向性がいいんじゃないか」「このアイデアはどうだろう」とAIに頼らず思考をしているからこそ、私に頼む意味がある。明日にはどうなっているか分かりませんが…。