就職経験ゼロ、株だけで38年 貯金40万円から累計13億円を専業で稼いだ投資家の「負けない考え方」
「オルカンやS&P500に全部入れておけばいい」——そんな考え方が広がるなか、38年間、個別株だけで資産を築いてきた投資家がいる。かぶ1000氏だ。
かぶ1000氏が株を始めたのは、1988年、中学2年生のとき。元手は、5歳から貯めていた40万円だった。アルバイトも就職も一度も経験せず、その後も株式投資一本で生計を立ててきた。
当時はネット証券もなく、株価を知ることすら今とは比べものにならないほど難しかった時代だ。そんな中学生が、なぜ投資信託ではなく個別株を選び、38年間も同じ世界で生き続けることになったのか。
その原点をたどると、かぶ1000氏が祖父と交わした会話と、現在まで変わらない投資の考え方が見えてきた。全3回の第1回。
みんかぶプレミアム連載「富裕層たちの黄金法則」
自営業の家に育ち、祖父の喫茶店で見た「投資信託の値上がりランキング」
私の特徴的な経歴といえば、中学2年生から投資を始めて、アルバイトも就職も一度もせず、38年間、投資一筋でここまでやってきたことだと思います。また、オルカンやS&P500のようなインデックス投資はしておらず、個別株だけで運用してきました。
我が家は母方も父方も自営業をしていた家系で、子どもの頃から仕事や経済に直接触れる機会が多い環境で育ちました。一般的なサラリーマン家庭だと、お父さんがどんな仕事をしているか子どもからは見えにくいと思うんですが、うちは自営業だったので、父がどんな仕事でどのように収入を得ているかが見えやすかったんですよね。それが、私の投資人生を歩むきっかけになりました。
私がお金に興味を持ち始めたのは、5歳だった1978年です。当時は、郵便局の定額貯金の金利が7〜11%あるような時代でした。それが10年後の1980年代になり、「金利が1.68%まで下がった」というニュースを目にしました。当時中学生だった私は、預金金利が低下する中、どうすればお金を増やせるのかと、子どもながらに考えるようになったんです。
当時、 母方の祖父が喫茶店を経営していて、ふとお店に置いてあった新聞を見ると、 投資信託の値上がりランキングが載っていて 、年間30%も上昇している商品があったのです。これはすごいと思い、すぐに投資信託を買おうと思ったのですが、当時は銀行や郵便局では買えず、証券会社でしか買えませんでした。
私は証券口座をどうしたら作れるのか分からず、当時、株をやっていた祖父に相談したら「投資信託を買うくらいなら、自分で個別株を選んだほうがいい」と言われたんです。その後も祖父と色々話すなかで、投資信託は 喫茶店の商売と同じように「利益を乗せて手数料を取る」という理屈だと腑に落ちました。そこから個別株投資に興味を持ったのが、私の投資の原点です。