ChatGPTに決算を読ませれば十分? 東大卒・元証券マンの株のプロがAIの回答で確かめていること

利益が増えたのに株価が下がり、減益でも株価が上がる。決算を読んでいたつもりでも、予想と違う値動きに戸惑うことがある。
つばめ投資顧問代表の栫井駿介氏は、業績と市場の評価が食い違ったとき、何を確かめているのか。最終回では、具体的な数値例を通して決算後の株価の反応を読み解き、企業への見方を見直す方法と、ChatGPTを使った分析について語る。
みんかぶマガジン特集「決算シーズンに考える、株と資産形成の最適解」
増益なのに下落、減益なのに上昇する株価
会社の利益が増えているのに、決算発表後の株価が下がってしまう。反対に、減益だった企業の株価が上がることもあります。好業績なら株価も上がるはずだと考えていると、戸惑いますよね。
時間をかけて資料を読み、事業も調べていたなら、自分の分析が間違っていたのではないかと不安になるかもしれません。ただ、株価が下がったことだけで、調べてきた内容がすべて間違いになったとは限りません。
決算を通じて会社で何が起きたかを知ることと、それを市場がどう受け止めたかを知ることは、分けて考える必要があります。値動きに疑問を持ったときには、業績の読み違いがあったのか、会社の状況が変わったのか、それとも市場の反応との違いなのかを整理します。
長期投資で、決算のたびに確かめたいこと
私が決算で確かめたいのは、その会社が長く利益を伸ばせそうか、それまでに考えていた成長の見通しを変える必要があるかです。長期投資では、企業の将来の姿を思い描いているので、決算は、そこへどれだけ近づいたかを見る機会になります。
私は、企業の利益が長い期間にわたって成長していけば、それがやがて株価にもつながっていくと考えています。そのため、今回の発表がどう受け止められたかに加え、事業について何が分かったかを重視しています。
もちろん、業績が想定と違う方向へ進んでいれば、内容を調べ直します。ただ、その日の株価が上がった、下がったということだけで、企業への評価まで済ませないようにしています。