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「米国経済が抱える構造的な問題を直視すべき」投資歴30年のベテラン投資家が注意する「最も警戒すべきシナリオ」

(c) AdobeStock

 2026年、地政学リスクが常態化する中で、多くの個人投資家が「乗り遅れ」への恐怖と戦っています。

 こうした不透明な相場環境において、個人投資家はいかに資産を守り、攻めるべきか。2026年以降の10年を見据えた戦略論を語っていただきました。

 投資歴30年のベテラン投資家・名古屋の長期投資家こと、なごちょう氏に伺うインタビュー全2回の最終回。

目次

持たないこと=損もしない

ーー昨今の株価乱高下を見ていると、やはりなごちょうさんが実践されている長期目線の投資は強いなと感じます。なごちょうさんが実践されている中長期投資について基本的な考え方を教えてください。

 目先の値段を追いかけない投資はこういう時に強いと実感できます。安いと思ったら買えば良い、高いと思ったら無理をしてまで買わなくても良い、これが基本です。

ーーなるほど、それならリスクを減らしてチャンスを増やせますね。

 暴落時に買えなかったことを悔やむ人は多いですが、買えなかったことを後悔する必要はないんです。十分に株を保有していたら既に十分に株を保有しているのですから、リスクを過剰に取って不安定な状態の時に、無理をしてまで買う必要はない、と考えるようにしています。

 上がっている時に「乗り遅れたら損」とばかりに買い急ぐのは危険です。「持たざるリスク」なんて言いますけど、これは投資を本業にしている機関投資家の話です。

 個人投資家にノルマはないのですから、「持たないこと=損もしない」と考えればいいんです。「自分だけが置いていかれる」と焦った状態では、冷静な投資判断はできず、良くないですね。

ーー今はSNSでそんな声が可視化される時代です。なおさら情報に流されないように軸を持っておく必要がありそうです。

 株や投資のことをSNSで発信している人は多く様々な人がいます。良い時のことしか書かず、悪い時のことは書かない人が少なからずいます。このように「良い時しか見えていない情報」に触れることには、リスクがあります。

 損した時は書かずに儲かった時だけ書く人のSNSを見ているとしたら、買えなかった人は機会損失のように感じてしまいます。「儲かった時にだけ自慢をする」というのは人間の本質のようなものなので、何でも鵜呑みにしない方が良いです。

米国株はどうなる?

ーーなごちょうさんはうまくいかなかった時もしっかり発信されていますよね。

 見栄を張ってもしょうがないですからね。本当に利益を上げている人、お金を持っている人はわざわざ目立つような発信はしていません。ある有名な投資家の方はご自身のアカウントで自慢話なんか全くしていません。むしろ、スーパーで安売り品を買っているような庶民的な投稿もされています。こういう人が本物だと感じます。

ーー投資系の発信をしている人は、発信自体がビジネスになっているパターンも多いと思います。

 その人たちにとっては目立つことが仕事です。そのためトレードで大儲けしたと吹聴しているわけですが、リスクが高いことをやっている人も多いですし、ハイリスクなトレードをしていたら、当然大損をすることもあるわけです。都合が悪い情報は発信しないのですから、初心者が「よーし、自分も」と思ってしまっても不思議ではありません。しかし、目立つことを目的にしている人のやり方はボラティリティが大きすぎて、初心者は耐えられない人も多いです。結局、メンタルがやられてしまって退場、というパターンが後を絶ちません。

ーーなるほど。一時的なドローダウンに耐えられなくなるんでしょうね。

 投資にドローダウンは付き物で、いい時ばかりではありません。言葉では分かっていても、いざ現実になると耐えられないというのは「あるある」です。

ーー中長期目線で、「トランプ後」「高市後」の相場展望をお聞かせください。

 私はむしろ、「トランプ後」に危うさを感じています。トランプ大統領の1期目、最初は泡沫候補でした。実業家として成功を収め、日本で言えば堀江貴文氏のような既成概念を壊すキャラクターでしょうか。政治経験ゼロで選挙に出て、あれよあれよと大統領になりました。ニューヨークの市長選挙でも、ポピュリズム的な政策を訴えたマムダニ氏のような勢力が躍進しました。こういう土壌があることを踏まえると、トランプ後にさらに過激な政策を掲げる人が大統領になっても不思議ではありません。

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