有料note販売300本超、メンバーシップ会員100人。人の目を気にしやすい性格で自己肯定感も低かった私が、1年で「愛されるメンバーシップ」を構築できた秘密

みんかぶプレミアム連載「フリーランスの稼ぎ方大全」

「フリーランスとして成功するには、強靭なメンタルと圧倒的な実績、そしてギラギラした自己アピールが必要だ」――そんな世間の常識を、驚くほど軽やかに、しかし泥臭い実践の連続で覆した人物がいる。

 かつては完璧主義のプレッシャーに潰れかけ、人の目を気にしやすい性格で自己肯定感も低かったと語るWebライター・金沢美和氏だ。同氏は、noteの世界に飛び込んでからわずか1年足らずで、有料noteを300本以上販売し、運営するメンバーシップ「読まれるnote案内所」には約100人の仲間が集まるほどの急成長を遂げた。

 本稿では、国語の教員からパートを経て、健康系事業で起業、そしてWebライターの道へ進む、noteという新しい居場所を見つけた金沢氏の「買われる有料note戦略」を徹底解説。横のつながりで精神的な土台を作る方法から、初心者こそ実践すべき「100円note量産による実績作り」の極意、そしてフリーランスが120%の実力を発揮するために必要不可欠な「安心安全な場」の重要性まで、そのロードマップを余すところなく本人の言葉で語っていただいた。全4回の第1回。

 みんかぶプレミアム連載「フリーランスの稼ぎ方大全」

目次

顧客1,000人の健康系事業を手放し、Webライターを経て見つけた「note」という選択

 私はもともと、鹿児島県で特別支援学校の高校生に国語を教える教員をしていました。結婚を機に専業主婦やパートをしていたのですが、40歳を過ぎた頃、更年期のような体調不良に直面したんです。それを「自然療法」で克服した経験から、SNSで健康系の情報発信や講師業を軸に起業しました。

 最初は発信しても全然結果が出ませんでしたが、起業スクールに参加し発信方法を学びました。ブログの書き方を教わり、SNS発信もがむしゃらに取り組んだ結果、SNSのフォロワーは約3000人、のべ1000人以上のお客様と出会うことができました。これだけ聞くと「順風満帆」に見えるかもしれません。しかし、お客様を大切にしたいと寄り添うあまり、私自身が疲れ切ってしまい、事業を一度手放すことにしたのです。

 失意の中で気がついたのは、ブログを書いていたときは楽しかったということ。「私は書くことが好きなんだ」と思い、2024年2月に専業のWebライターへと転向しました。Webライターとしてがむしゃらに記事を書き、手がけたSEO記事(Google検索で上位に表示される記事)は600本以上。馬力だけで突っ走っていましたが、心の中はなんとなく満たされていなかったんだと思います。

 SEO記事を書くのは楽しかったのですが、クライアントやメディアの意向に沿う記事のため、私は自分を表現する場所を欲していました。「note」という自由に執筆できるプラットフォームがあることは知っていましたが、X(旧Twitter)などで「noteを書きました」という投稿を見かけると「きっと文章力の高い素敵な人たちが書いている」という先入観で、実際にやってみようという気にはなれかったです。

 Webライターの世界には、突出したスキルを持つ「職人」のような方がたくさんいます。まだライターをはじめたばかりの私が文章を公開しても……という思いや、自分の内面をさらけ出すこと、過去の起業話を書いて「どうせキラキラ起業女子だろ」と冷ややかに見られるのが怖かったんです。そもそも人目を気にする性格なうえ、当時は自己肯定感がとても低く、noteを書く勇気が出ませんでした。

周囲に流されて飛び込んだ世界。「仲間がnote更新しているから私も書かなきゃ」と意地だけで走った毎日

 そんな私がnoteを書くきっかけになったのは、2025年5月のことです。所属していたライターコミュニティのオーナーがnoteのイベントに登壇するというので、ライター仲間が一緒に行こうと声をかけてくれ、周囲に流されるまま足を運んだのがきっかけでした。そこで講師の「思っていることを書けばいいじゃん」というメッセージが心に響きましたね。

 セミナー後、X(旧Twitter)を開くと、一緒にセミナーに参加した仲間が早速noteを書いていました。それを見て、慌てるように私もnote執筆に取り掛かりました。「自分の内面をさらけ出したら、きっと叩かれる」と怯えていた私が、初めて書いたのは「頭の中を覗かれそうで怖い」というタイトル。ドロドロした恐怖心そのものを初投稿のテーマにして、noteの世界へと飛び込みました。

 noteを始めてわずか1週間後、今度はnote発信の第一人者である末吉宏臣さんのnoteイベントがあると知ったのです。そのテーマは「有料noteを書いてみよう」というもの。面白そうだと思い、思い切って参加してみました。

 当時の私はnoteを始めてたったの7日です。「実績もないのに有料記事なんて出せるわけがない」と普通なら足がすくむところですが、セミナー内で末吉さんが「有料noteを出すのは怖いもの。だけど、怖いままでいいから出してごらん。面白いことが起こるから」と背中を押してくれたんです。

 多くの人が「怖いから行動できない」と立ち止まってしまいます。でも、トップランナーの方々から「怖くて当たり前、そのままでいい」と全肯定されたとき、私の中で出さない理由はなくなりました。

 そこから私は、とにかくnoteを書き続けることになります。戦略があったわけではありません。たまたま同時期にnoteを始めた仲間たちが毎日更新していたので、「私が更新を止めたら、あいつはビビって書くのをやめたと思われるんじゃないか」という、持ち前の人目を気にする性格と、ドロドロした意地だけでパソコンに向かっていました。

 昼間は専業ライターとしてパソコン画面にへばりつき、深夜寝る前にふとXを開く。Xではライター仲間の「note書きました」通知が飛び交っていて「みんな継続して書いてる、やべえ!」とベッドから飛び起きて、またパソコンの前に戻る毎日。

 そしてついに私は渾身の1本を書き上げ、200円の有料noteとして出すことにしました。

恐怖から逃げ出すために始めた大掃除。翌朝パソコンを開いた私が目にした、思いもよらない光景

「もし1本も売れなかったらどうしよう。私の価値が否定されたように思えて怖い」

 その恐怖にどうしても耐えられなくなって、私は投稿ボタンを押した直後、パソコンをバタンと閉じて逃げ出しました。恥ずかしくて画面を見ることもできず、物理的に距離を置くために、その日は1日中、ひたすら家の中を掃除し続けていたんです。

 翌日、恐る恐るパソコンをパカッと開いてみました。すると、そこには思いもよらない光景が広がっていました。有料noteが何本も売れていて、さらに購入してくれた方々から「素敵な記事をありがとう」と温かいコメントが届いていたのです。

「売れてる……! コメントまで来てる!」 ドキドキと心臓の音が耳元で鳴り響く中、届いたメッセージを丁寧に読み進めました。画面を見るのが怖くて、大掃除に逃げていた昨日の自分が滑稽に思えるほど、読者の方々の言葉は温かく、私の心に染み渡っていきました。 

 そのあと、私は「画面を見るのが怖くて逃げ出した」という、最高にダサくて恥ずかしい自分の姿をそのままnoteの記事に書きました。普通なら隠しておきたい黒歴史です。しかし、読者の方からは「そんな人間らしい金沢さんが大好きです」「勇気をもらいました」という言葉が返ってきた。

「ちゃんとした自分を演じなくても、こんな恥ずかしい自分のままでいいんだ」

 むき出しのリアルな感情を受け入れてもらえるという安心感。いつも人目を気にして、自己肯定感の低かった私が、noteのコメント欄のやり取りによって一気に引き上げられた瞬間でした。

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この記事の著者
金沢美和

フリーランスのWebライター。公務員、起業を経てnoteに出会う。1年間で370本のnoteを執筆。有料noteの販売を続け、「有料note=金沢」というブランディングに成功。自身の葛藤を原点に、あえて収益化を目指さないnoteメンバーシップ「読まれるnote案内所」を立ち上げ、半年で100人規模に急成長。メンバーが次のチャレンジへ一歩を踏み出す勇気を全力で応援している。

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