元国税専門官は見た。年収500万の会社員が「1億円」を築くために“絶対にやらない”たった一つのこと
「資産を築くには、若いうちからの起業や、特別な才能が必要だ」――そんな世間の常識を軽やかに覆し、普通の会社員や公務員でありながら、着実に「億超え」の資産を築き上げている人々がいる。彼らと一般の人を分ける境界線は、一体どこにあるのだろうか。
今回お話を伺ったのは、元国税専門官という異色の経歴を持つマネーライターの小林義崇氏。小林氏は、国税庁に13年間勤務し、資産課税担当として100名以上の「本物の富裕層」の自宅を訪れ、その懐事情を調査してきた。独立10年目を迎えた同氏が、きらびやかなイメージとは全く異なる、富裕層の「地味で堅実な姿」と、誰でも今日から実践できる資産形成の極意を徹底解説する。
みんかぶプレミアム連載「富裕層たちの黄金法則」
元国税専門官が目撃した、メディアが報じない「億万長者」のリアル
私は現在、お金に関するウェブ記事や書籍の執筆、大学での講演活動などを行うマネーライターとして活動しています。2017年に独立してから、早いもので今年で10年目を迎えました。私のキャリアの出発点は国税局の職員であり、13年間勤務した中でも「資産課税」という部門に10年間ほど所属していました。
資産課税とは、個人が持つ「資産」に対してかかる税金を扱う専門部署です。相続税や贈与税、不動産や株式を売却した際にかかる税金の申告書をチェックし、税務調査を行うのが主な任務でした。私が担当していたのは、強制捜査のような派手なものではなく、ご自宅へお邪魔して丁寧にお話を聞く「任意調査」です。
相続税というのは、ある程度のお金を持っている方にしかかからない税金です。私が現職だった当時は、亡くなった時点で少なくとも1億円以上の資産を持つ方々が主な調査対象でした。つまり、私が国税専門官時代に直接対面してきた100名以上の方々は、「富裕層」だったのです。
テレビやSNSを見ていると、富裕層に対して「高級外車を乗り回し、贅沢な暮らしをしている」といったイメージを持つかもしれません。しかし、私が税務署の職員として実際に目にした「億超えの資産を残した人々」の姿は、そうした世間のイメージを静かに裏切るものでした。
年収500万円でも「億」を築く人、年収数千万円でも「ゼロ」で終わる人
相続税の税務調査を行う際、私たちはその方が生前にどんな仕事をされ、どの程度の収入を得ていたのかを徹底的に遡って調べます。そこで直面した最も面白い事実は、「現役時代の収入の高さと、最終的に残る資産の額は比例しない」ということでした。
もちろん、派手なビジネスを展開する経営者や、高収入の医師といった方々の調査も行いました。そうした方々の中には、一見きらびやかな生活を送りながら、実は裏で多額の借金を抱え、亡くなったときにはほとんど手元に資産が残っていないというケースが珍しくありませんでした。
その一方で、現役時代の年収が400万〜500万円程度のごく一般的な会社員や、地域のマッサージ師、公務員といった方々が、亡くなったときには1億円を超える純資産を悠々と残している例に何度も遭遇したのです。
「なぜ、一般的な収入で億単位の資産が作れるのか」
その答えは極めてシンプルです。