人口増の「4割」が外国人 データが明かす東京一極集中の不都合な真実「東京の不動産投資は即勝ち組」言説を疑え
東京への人口集中と不動産価格の高騰が続くなか、都内不動産の購入や投資を無条件に肯定する声は絶えない。新築マンション価格の上昇やオフィスの低空室率がそれを裏付けるようにも見えるが、その実態には注意が必要だ。生粋の「東京っ子」である不動産事業プロデューサーの牧野知弘氏が、詳細なデータに基づき、一極集中の死角とこれからの東京の姿を読み解く。
みんかぶプレミアム連載「牧野知弘 不動産を斬る!」
「都内なら買わなきゃ損」は本当かーー「東京っ子」が抱く疑問
東京は相変わらず人が集まり続けています。多くのメディアでも、東京はいかに魅力的であり、これからも成長を続けていくのかと取り上げられています。こうした状況をベースとして「都内でありさえすれば、家は買わなければ損。あるいは不動産投資をすれば即、勝ち組になれます」といった言説が飛び交っています。本当でしょうか。そしてこれからもそうなのでしょうか。
最初にお断りしておきますが、私は根っからの「東京っ子」です。生まれこそ外国ですが、幼少期から東京中央区築地の育ちです。幼稚園から大学まで東京の学校。大学卒業後から今に至るまでサラリーマン時代を通じても地方勤務はなく、ずっと都内で働いています。住まいも現在は神奈川県と都内の二拠点居住ですが、地方や外国で暮らしたことはありません。したがって東京にかなり愛着をもっていますし、東京のこれからについての期待と不安を常に胸に抱き続けています。
10年で63万人増、マンション1.3億円超…データで見る「一極集中」の過熱
さてこの前提に立って、一極集中を続ける東京の現状を見てみましょう。まず東京は人口が増え続けているという事実があります。都のデータによれば、この10年間(2015年/2025年)で都区部の人口は910万人から973万人と63万人(6.9%)増えています。日本の人口が減り続ける中、さすが東京、特に人が集まる都区部に限ってみても東京の成長ぶりがうかがえます。
<東京都人口(3区分)推移>

ただ総数だけをみても片手落ちです。働き手と言われる生産年齢人口(15歳から64歳)でチェックするとその数は612万人から664万人と52万人(8.4%)も伸びています。働き世代が相変わらず増えているので、オフィスも住宅も足りないと言われるのもなるほどですね。事実として都心5区の主要オフィスの空室率は2026年7月時点で1.95%とキツキツ。23区内の新築マンション価格は1億3000万円を超え、とても一般人には手が届かない存在となっています。東京の優位性と今後の成長は約束されたものに見えます。人々の生活インフラである不動産価格が上昇するのもあたりまえです。