「昔はこうだったから」はもう通用しない。JIN氏が語る、円安と日銀への本音

歴史的な円安水準が続き、日銀の金融政策に世界の投資家が注目する現在。「オレ的ゲーム速報」の運営者であり、デイトレードだけでなく株式投資においても億単位の資金を動かす人気ブロガー・JIN氏は、今の相場をどう見ているのか。本記事では、半導体相場のようなバブルとの向き合い方から、決算発表やバフェットの教えを活用した銘柄選びの極意、さらには「日本円の新興国化」というマクロな視点での為替市場の展望まで、長年相場を生き抜いてきた男のリアルな投資論に迫る。全3回の第3回
みんかぶプレミアム連載「デイトレード 最短で億り人を目指す!」
目次
5000万円が10億円に。それでも入らなかった理由
今、特に注目しているセクターやテーマ株について聞くと、JIN氏は宇宙関連株への関心を挙げた。
「半導体相場と同じように、宇宙やスペースXの話題が今すごく盛り上がっているじゃないですか。もちろん本当に宇宙分野で利益がどんどん伸びていくのかは怪しいところがあります。難しいですけど、いつか来るテーマだとは思っていますけどね」
一方、すでに大きな上昇を見せている半導体については、自身は出遅れているという。
「半導体は大好きで、昔から買ってたんですけど、今回のモメンタム相場(勢いに乗って一方向に株価が動き続ける相場)には全然乗れてないですよ。去年の12月は結構下落して、損切りしてる人たちが多かったんです。知り合いのトレーダーが5000万円くらいの規模でやっていたんですけど、それを今も持っていたら億万長者になっていたはずなんですよ。10億円くらいになっている銘柄でした」
5000万円という元手が10億円規模まで膨らんだとすれば、単純計算でも20倍前後のリターンになる。それだけのチャンスが目の前にあったにもかかわらず、JIN氏はあえて手を出さなかった。
「そういう話を聞くと、自分がやったら事故って終わるだろうなと思って、結局入れないんですよね」
代わりに選んだのは、個別の会社の株ではなく、半導体関連の会社をまとめて買える「指数」だった。1社だけに賭けるよりも、複数の会社にまとめて投資することで、1社が大きく値下がりしたときの影響を和らげられる、という考え方だ。
デイトレにはない「30年後」という判断基準
FXのデイトレと対照的に長期で保有する株式。どんな売買基準の違いがあるのだろうか。
「基本、恐怖で暴落してる時にだけ拾うんですよ。今年も3月、ついこの間まではイラン戦争もあって、かなり恐怖で固められてた時期があったじゃないですか。そこでひたすら買って、あとは芽が出るのをひたすら待つ、というスタイルです」
決算や話題の銘柄に短期的に乗るかどうかの判断基準を聞くと、JIN氏は具体的な銘柄名を挙げながら語った。
「決算を見て、買った株を持つか持たないかを決めるんです。決算で新しく買うことはしません。NVIDIAの後にブロードコムも決算が出たじゃないですか。決算は良かったのに株が下がってるんですよ。これに関しては、持ち続ける判断をしました」
多くの人は「決算が良かったから買う」という使い方をするが、JIN氏は逆で、決算は「すでに持っている株を、これからも持ち続けるかどうか」を判断するための材料として使っているという。
さらに、投資をするかの判断基準として、JIN氏はバフェットの有名な教えを引用した。
「バフェットの教えで、30年後にその会社が存在するか否かって言うじゃないですか。オリエンタルランドや東京メトロも、おそらく30年後もあると思うんですよ。だから持っています」
ディズニーランドを運営するオリエンタルランドと、首都圏の地下鉄を担う東京メトロ。どちらも生活に深く根づいたインフラ的な事業基盤を持つ企業だ。30年後にその会社が存在するかどうかという、極めてシンプルな問いに「ある」と答えられる銘柄であれば、短期的な株価の上下に振り回されず持ち続けるという。