好決算でも「半導体」に全力投資するな! 10億円投資家が年末に狙う“次の主役”
2026年上半期の日本株は、AI・半導体関連が相場を大きくけん引した。だが、9月に入ると上昇一辺倒だった流れにも変化が見え始めている。
こうした局面で、割安成長株を中心に相場を見続けてきたDAIBOUCHOU氏は、年末までの日本株をどう捉えているのか。半導体への資金集中は続くのか、それとも次の投資先を探すべきなのか。
今回はDAIBOUCHOU氏に、今後の相場見通しと、年末に向けて注目するテーマを伺った。
みんかぶプレミアム特集「不安定な相場 ズバリ!こう仕込む」第4回。
「年末高」より警戒したい金利と原油の推移
ーー9月に入り、株価は調整局面です。上半期の勢いが一服しただけと見る向きも多いですが、どう見ていますか。
相場の土台が大きく崩れたとは考えていません。気がかりなのは金利です。日本だけでなく米国でも金利が上がり、インフレへの警戒が強まってきました。
私が特に注目しているのは原油価格。原油が上がれば物価を押し上げ、インフレを抑えようとすれば金利も上がりやすくなります。
景気が弱いまま物価と金利だけが高止まりするスタグフレーションのような状況になれば、株式市場にはかなり厳しい展開になります。
ーーただ、物価が上がれば企業の売上も膨らみます。インフレは株高要因にもなるのでは?
値上げを受け入れてもらえる企業なら、そうなります。原材料費の上昇分を価格に乗せても売れるなら、利益は確保できますから。
厄介なのは、値上げした途端に売れなくなるケースです。
価格を据え置いたまま原価だけが膨らめば利益は削られ、EPSが下がれば株価にも響く。インフレ率の数字より、その会社が価格転嫁できる立場にあるかどうかを見たほうがよいと思います。
ーーそれでも、年末高を期待する投資家は少なくないと思います。
もう一段上がる可能性もゼロではありません。ただ、私は年末まで横ばい中心の調整が続くとみています。上半期にかなり上がりましたからね。
ーー日経平均が上がっていれば、相場全体も強いと考えてよさそうですが。
日経平均は半導体株の値動きに大きく左右されます。一部の銘柄が買われるだけで、指数が押し上げられることもある。
相場全体の温度感をつかむなら、TOPIXと分けて見るのがおすすめです。二つの指数の動きにずれがあるときは、上がっているのが一握りの銘柄だけではないか、疑ってみてもいい。上昇の裾野が広がっているかどうかで、相場の強さはだいぶ違って見えます。
2年後、3年後も需要が続くのか
ーー半導体各社の決算は好調です。再び相場をけん引する展開もありそうですが。
直近の数字は良いかもしれません。いま市場が気にしているのは、2年後、3年後もこの需要が続くのかどうかでしょう。
メモリー需要が構造的に伸び続けるなら、メーカーは設備投資を続けますし、製造装置メーカーにも恩恵が広がります。
反対に「一時的な需要だった」と判断されれば、投資は絞られる。足元の利益をいくら眺めても、その先は見通せません。
ーー業績を考えれば、半導体株はまだ割安との見方もあります。
保有株を全部売る必要はないと思います。気になるのは、上半期まで資金が半導体に集中しすぎたこと。そろそろ別の業種にも目を向けていい時期です。
それに、半導体のように市況で業績が大きく振れる業種は、利益が膨らんでいる局面ほどPERが低く見えるもの。数字の割安感だけで「全力」になるのは、少し控えたほうがいいと思います。