稼ぎ時は1日3つの時間帯だけ。年間7,325万円を稼ぐはんさん氏が雇用統計で「何もしない」理由

証拠金25万円を元手に、FXでの累計利益1.9億円。そう聞けば、四六時中チャートに張り付く姿を想像したくなる。だがFXトレーダー・はんさん氏が実際に発注するのは1日のうちごく限られた時間で、相場が最も動く指標発表時にはあえて手を止める。取引0回で終える日すらあるという。全4回の第3回
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24時間動く市場で、彼が触れる3つの時間帯
為替市場は平日24時間動き続ける。それでも彼が発注する時間は決まっている。
「基本は朝9時、東京市場がスタートする時間からです。その日によりますが、だいたい9時から11時くらいまでですね。あとは15時を過ぎると今度は欧州が始まるので15時から18時、夜は21時から24時です。夏時間だと24時がロンドンフィックスになるので、そこまでという感じですね。保有時間はほぼ1分以下なので、動いていればずっと画面に張り付きますけど、動く時間帯はだいたい決まっているんですよ」
ロンドンフィックスは、ロンドン市場でその日の基準レートが決まる時刻を指す。輸出入企業や機関投資家の実需売買が集中し、値が大きく振れやすい。彼が挙げた3つの時間帯は、いずれも市場参加者が入れ替わり、取引量が膨らむタイミングにあたる。
大きく動く雇用統計もCPIも、あえて触らない理由
トレードでは、相場が最も動く瞬間ほど好機に思える。ところが彼は、米雇用統計や消費者物価指数(CPI)の発表時に手を出さない。
「指標の時は何もしないですね。雇用統計やCPIは確かに動くんですが、FXはスプレッドがものすごく開くんですよ。開いた状態で入ると、それを取り返すだけでも大変になる。手数料がとんでもなく上がっているような状態ですから、あんまり取引できないんです」
スプレッドは買値と売値の差で、FXにおける実質的な取引コストにあたる。ドル円の平常時は0.2銭程度で提示されることが多いが、指標発表の瞬間には数銭から十数銭まで広がる場面がある。1分以下で決済を完結させる取引にとって、これは致命的な数字だ。
動きの大きさとコストの拡大は同時に起きるため、ボラティリティだけを見て飛び込むと、勝率が同じでも収支は削られていく。稼ぎ時に見える瞬間ほど、実際の期待値は下がっている。