ポートフォリオは変えない? 米国株中心の“億り人”投資家が見る「米中間選挙後」の判断軸
米国株を中心に運用する億り人の個人投資家・ともさん。保有するSKハイニックスの株価は一時10倍、マイクロンも7〜8倍に値上がりしました。調整局面を迎えたいまも手放さず、長期で持ち続ける姿勢は変わりません。
FRBの金融政策や中東情勢など、相場を揺るがす材料が続くなかでも、ポートフォリオは変えないと語るともさんに、長期投資家としての判断軸などを伺いました。インタビュー連載全2回の第1回。
中間選挙後、最大の争点は
ーー11月3日に米国の中間選挙があります。投資家目線で最大の焦点は何だと感じていますか。
実は、僕はそれほど重要視していません。今までの選挙と違って、大統領が強烈すぎて議会の動きがまったく目立っていないので、共和党が良いのか悪いのかもよく分からないんです。
一応の見どころは、議会がねじれになるかどうかでしょう。そのなかでも、いわゆる激戦州、たとえばノースカロライナのように今は共和党が議席を持っているところが民主党に変わるかどうかが、選挙そのものの最大の焦点だとは思います。
ただ、共和党だろうが民主党だろうが、議会が正常に機能しているのかどうかすら見えていません。投資家にとっての最大の焦点は、選挙が終わった後にトランプ大統領が戦争を仕掛けるかどうか、そこだけです。
ーーそうしたなかで米国株投資はどのように戦っていくかを伺っていきたいのですが、改めてともさんの投資スタイルを教えてください。
有望銘柄、今伸びている銘柄、人気のあるところに投資していく、いわゆるモメンタム投資です。伸びているところを買っていく方法ですが、有望銘柄が押し目になった時を狙うことはあります。
ーー押し目はテクニカルチャートで見ているのですか。
チャートの明確な基準というより、決算で経営陣とアナリストの見方がズレて、一時的に売られた場面に注目しています。もちろん「ちょうどこのラインまで下がってきたから」という判断もしますが、米国株は基本的に上がる銘柄はどんどん上がっていくので、それに則った投資をしています。
「バリュートラップ」にハマらないためには?
ーー日本株では、割安に見えて下げ続ける「バリュートラップ」に陥ることも少なくありません。米国株でも同じようなリスクはありますか。
米国のバリュー銘柄でもずっと低迷していくものはありますし、逆に急激に伸びた株がどこまでも落ちていってマイナス90パーセントになることもあります。
そういうものを掴まないためにも、まず大型テックのような人気のある銘柄と、継続的にきちんと利益を出している会社を選びます。小さい銘柄で急激に伸びていくものに乗ることもありますが、買った翌日に大きくマイナスということもあるので、短期で飛びつくのは得意ではありません。
ーー保有期間はどれくらいですか。また、現地にいないと分からない肌感覚というものはあると思いますか。
1年以上持っているものがほとんどです。
肌感覚は関係なくて、自分が調べるか調べないかです。米国に住んでいるから肌感覚があるとかないとか、あまり関係ないと思っています。たとえばノースダコタ州に住んでいる人がハイテクに詳しいかといえば、そうではないでしょう。東海岸と西海岸でも感覚は違います。日本に住んでいるから肌感覚がない、米国に住んでいるからとかは少し違うと思うんです。
今は本当に知らない会社でもChatGPTに聞けば教えてくれます。日本でも知らない会社はいっぱいありますよね。たとえば日本のキオクシアがすごいと言われても、僕はキオクシアが何県にあって、どこに工場があって、どこに売っているのか全然知りませんからね。
ーー日本株の伸び率はかなり大きかったですよね。日本株も良いなと思うことはなかったですか。
まさに「隣の芝生は青く見える」ですね。指数の平均成長率で見れば日本株のほうが良かった時期もあると思いますが、それは結局、限定的だと思っています。
日本と米国、どちらが国として成長していくかと言えば、やはり米国です。短期投資をしている人であれば日本株に手を出すのは全然ありだと思いますが、僕は長期投資なので、日本株に勢いがあるからといって手を出すことはしません。
ーー今はハイテク株を得意にしていますが、その前は何を扱っていたのですか。
10年ほど前、2016年頃は高配当株や、大型で人気のある銘柄、当時ブログに載っていた銘柄、自分の知っている銘柄などです。それで失敗したので、ハイテクに乗り換えました。乗り換えたら成功したので、そのまま流れに乗っているという感じです。
ーーでは、現在多くの企業トップが見据えている2028年~2030年頃に、別のところに乗り換えるかもしれないということですね。
検討はします。ディフェンシブ銘柄に移るのか、資産状況によってもうそれほど攻めなくてもいいかと考えるのか、もう少し攻めてみようと思うのか。