今さら聞けない、マンション価格はなぜ13年も上がり続けたのか? 不動産コンサルタントが明かす事情
首都圏の中古マンションの平均成約価格は、2022年の4276万円から2025年には5200万円まで上がった。新築では、2025年の東京23区の平均価格が前年比21.8%増の1億3613万円と、過去最高を更新している。ここ最近は伸び率が鈍化しているが、なぜ価格はこれほど長く上がり続けたのか。マンション情報サイト「住まいサーフィン」を運営するスタイルアクト代表で、不動産コンサルタントの沖有人氏に話を聞いた。全4回の第2回。(聞き手・望月悠木)
みんかぶプレミアム連載「マンション・住まいで稼ぐーーシン富裕層への黄金ルート」
価格を決めるのは「買い手の資金量」
――大前提として、不動産価格が上昇する要因を教えてください。
最大の要因は、買い手がどれだけ資金を使えるかです。NISAや税率の見直しで株の買い手にお金が回れば株価が上がるのと同じで、不動産も、買い手に今まで以上にお金がつけば、買い手が増え、資金も潤沢なので買い上がっていきます。いわばマネーサプライの話で、買える人の資金量が増えれば、価格は上がるのです。
――上昇は、いつから始まったのですか。
2013年です。金融緩和で金利が下がると、お金はどこかに貸さなければならず、住宅ローンに大量に流れます。戦後の日本では何度か金融緩和がありましたが、始まると2年後に不動産価格が25%ほど上がる傾向があり、2013年に自著で「今すぐ買っておけ」と書きました。ただ、それから13年も上がり続けるとは、誰も想定していなかったと思います。
――下落に転じるかどうかを見極める指標はありますか。
金融庁の発表を注視しています。不動産価格の高騰は、金融機関の過剰融資をきっかけに起きるからです。価格が上がるのも下がるのも、鍵を握るのは資金の流れで、価格が下がるのは金融が閉じるときです。その流れを左右する銀行を監督する立場にあるのが金融庁であり、金融庁が何を考えているかは、市況に先立つ先行指標になります。