AIで月100万円を目指すなら? 月収120万円のWebライターが選んだ「もう一つの収入源」
第1回では、AIを使って作業時間を約8割削減し、月収を約60万円から約120万円へと伸ばした佐藤誠一氏の転身を紹介した。第2回では、日々の情報発信を仕事につなげ、より高単価な案件を獲得するための考え方を聞いた。
では、その先はどうするのか。
高単価の仕事を取れるようになっても、一人で案件を受け続ける以上、使える時間には限界がある。50万円の仕事を2件こなせば月100万円——計算上はそうなるが、仕事量まで単純に倍にしてしまえば、せっかくAIで作った時間を再び仕事で埋めることになる。
佐藤氏が選んだのは、同じ仕事を増やし続ける道ではなかった。
さらに、11年間続けてきた「Webライター」という肩書きにも固執しなかったという。AIを既存の仕事を効率化するための脇役ではなく、仕事そのものを広げる主役に置く。その発想に切り替えたことで、それまで接点のなかった企業からも仕事が舞い込むようになった。
では、案件数を増やすだけではなく、どう収入源そのものを増やしていったのか。
最終回では、佐藤氏が月収50万円のその先で選んだ「次の一手」と、AI時代に一つの仕事や肩書きに依存せず、収入を伸ばし続けるための考え方を聞いた。全3回の最終回。
みんかぶプレミアム連載「AI富裕層への最短ルート」
11年続けた「ライター」を、仕事の主役から外した理由
ライターのコミュニティで講義をしていてよく感じるのは、多くの人が「ライター業が主役で、AIは脇役」だということです。あくまで自分の本業はライターであり、その仕事をラクにするため、あるいは少し効率を上げるための「便利な道具」としてAIを使う、という考え方ですね。
もちろん、それが間違いというわけではありません。しかし、ライター歴11年の私がAI事業へ完全に振り切れたのは、その発想が逆だったからだと思っています。
私は「AIが主役で、ライター業は脇役」という考えを持っています。つまり、自分の看板のど真ん中にAIを置き、長年培ってきたライターとしての経験やスキルは、そのAIを支え、より良く動かすための強みとして使うのです。
この置き方、見せ方にした瞬間、周囲からの見られ方は劇的に変わりました。単なる「便利な道具を使うライター」ではなく、「AIに極めて詳しい専門家」として認識されるようになり、結果としてライターという枠を完全に越えて、全く異なる業種からも声がかかるようになったのです。
だからこれからは、「今の仕事をAIでどうラクにするか」という視点だけでなく、「AIを使って何ができるか、どんな新しい価値を生み出せるか」を起点にキャリアを考えてみてほしいんです。同じAIという道具を持っていても、出発点が変わるだけで、見える仕事の幅やアプローチできる市場の大きさはまるで違ってきます。

※佐藤氏への取材内容をもとに編集部作成
AIを軸に仕事を考えつつも、これまでにお話しした通り、ヒアリングや最終検品といった人間同士のコミュニケーションを大切にする。コミュニケーションは、AIが出てきたからといってなくなるものではありません。
これから仕事の幅を広げられるかどうかの分かれ目は、AIスキルの高さだけではなく、「今の仕事にAIを足す」のではなく「AIを軸に何ができるか」と発想を切り替えられるかどうかにあるのかもしれません。
AIを主役に据えることで、ライターの枠を越え、高単価な企業案件へと仕事を広げていった佐藤氏。では、案件数を単純に増やさず、月収100万円へ近づくために佐藤氏が加えた「もう一つの仕事」とは?