AI株ばかり見ている人は乗り遅れる? 投資スクール社長が2027年に狙う“意外なセクター”
本稿で紹介している個別銘柄:キオクシアホールディングス(285A)、コインベース・グローバル(COIN)、ロビンフッド・マーケッツ(HOOD)
「今年これだけ上がったのだから、来年も期待できるはず」ーー大きく上昇したテーマほど、翌年もその勢いが続くように思えるものだ。
AIや半導体、メモリ関連株の値上がりを目の当たりにした投資家なら、2027年も同じ銘柄を狙いたくなるかもしれない。
しかし、「2026年はAI、半導体、メモリが似た動きをしましたが、2027年は分けて考えたほうがいいと思います」と語るのは、投資スクール「Financial Free College(FFC)」を運営する株式会社Financial Free College取締役社長CEOの松本侑氏。
では、次に資金が向かう先とは・・・。松本氏が2027年に向けて最も注目しているテーマを伺った。インタビュー連載全2回の最終回。
※ 株価などは2026年9月17日の取材時点
「増益=買い」ではないメモリ株の盲点
ーー2027年もAIや半導体が相場の中心になるのでしょうか。
AIや半導体をひとくくりにして考える必要はないと思っています。とくに切り分けて見たいのがメモリ株です。
2026年はAI、半導体、メモリ関連の株価が似た動きをする場面がありましたが、2027年も同じように動くとは限りません。
メモリは製造業としての性格が強く、最終的には需要と業績の成長率を見る必要があります。
2026年は前年比で非常に大きな伸びを記録し、銘柄によってはEPSの成長率もかなりの水準に達しました。ここから同じペースで成長を続けるのは難しいでしょう。
ーー業績が伸びていても、株価には物足りないのでしょうか。
株式市場では、「伸びているか」に加えて「どれほどの勢いで伸びているか」も問われます。
売上が前年より増えていても、成長率が100%から50%に落ちれば、成長は続いているのに減速して見えてしまいます。高い成長を期待されている銘柄ほど、市場はその変化に敏感に反応します。
2026年に大きく上昇したからといって、「高値から下がったので安い」と判断するのは早計です。来年の利益成長まで考えたうえで、現在の株価が本当に割安なのかを見極める必要があります。
日本株なら、キオクシアホールディングス(285A)も、今年の値動きをそのまま2027年に当てはめないほうがよいと思います。
銘柄探しは最後でいい。まず見るべきもの
ーー2027年伸びるテーマは、どのような手順で探しているのでしょうか。
いきなり個別銘柄を探すのではなく、まず市場全体を見ます。私は以前から、マクロ環境、セクターへの資金流入、個別企業の業績という順番で見ることが多いですね。
米国であれば、金利や雇用、FRBの金融政策を確認し、その環境下でどの分野にお金が向かっているのかをつかむ。そこから売上成長率やEPS、会社のガイダンスへと絞り込んでいきます。
話題のテーマでも、資金が抜け始めていたり、企業の利益成長が鈍っていたりすれば、株価が上がり続けるとは限りません。
逆に、市場全体ではまだ大きく注目されていなくても、資金が流れ込み始め、業績にも変化が表れている分野なら、先回りできる余地があります。
2027年について、この手順で見たときに浮かび上がるのが仮想通貨関連です。