中学受験個別塾の代表が教える「残り100日」で逆転するために親がやるべきこと
入試本番まで残り100日を切った。小学6年生の家庭では過去問演習が本格化し、模試の判定に一喜一憂する日々が続いている。
冬期講習を控えたこの時期、限られた時間を何に使うかで、本番の得点は大きく変わる。年末年始をまたぐ講習の意味、家庭で取り組むべき学習、そして親が担うべき役割とは何か。
個別指導塾Growy代表で、YouTubeチャンネル「ホンネで中学受験」を運営するユウシン氏に、直前期の過ごし方を聞いた。連載全3回の第1回。
みんかぶプレミアム特集「秋から偏差値爆上げ! 逆転の中学受験戦略」
あっという間に過ぎる「受験までの100日間」
残り100日といっても、週末に直せば15回ほどしかありません。平日は学校から帰れば塾があり、塾のない日も宿題や復習に追われます。その週末も、模試や塾の特訓、年末年始の冬期講習、1月校の入試などで次々と埋まっていきます。家庭で腰を据えて勉強に使える時間は、思っている以上に限られているのです。
上の子で中学受験を経験していれば、こうした流れは大まかにつかめているものです。しかし、中学受験未経験のご家庭では、この先に何が待っているのかが見えにくいかもしれません。
首都圏の場合、10月は通常授業に加えて模試が続き、多くのご家庭で志望校の過去問演習が本格的に始まります。11月、12月と進むにつれて、学習の中心は志望校対策へと移っていきます。そして年末年始をまたいで冬期講習が行われ、年が明けると1月校の入試、その先に2月の本番が控えています。
残り100日でやるべきことは、大きく2つに集約されます。
1つ目は、基礎網羅系の教材と毎日のルーティンを通じて、基礎を固めることです。2つ目は、過去問を中心に、志望校の対策を進めることです。あれもこれもと手を広げるのではなく、この2つを柱に据えて、限られた時間を使ってください。
これら2つは、どちらかを終えてから次に進むものではありません。基礎のルーティンと過去問演習は、並行して進めてください。
危険の兆候、「基礎が固まった」という勘違い
直前期に入ったこの時期、まず見直してほしいのが、わが子の基礎の状態です。親御さんがよく勘違いしていることの1つが、わが子の基礎はもう固まっていると思い込んでいることです。
6年生の秋になると、塾の授業は入試を意識した実践的な内容が中心になり、家庭でも過去問に取り組む時間が増えます。難しい問題に取り組む機会が増えると、基礎はもう終わったものと考えてしまいがちです。しかし実際には、基礎が固まりきっていない子がほとんどです。
親御さんが考える「固まっている」と、私たちが考える「固まっている」の間には、かなりの開きがあります。テキストの問題を一度解いたことがある、模試である程度の偏差値が取れている。それだけでは、基礎が固まっているとはいえません。
基礎が固まっているかどうかの判断基準は、算数でいえば、各塾で配られている基礎網羅系の教材を、短時間で正確に解ける状態になっているかどうかです。四谷大塚であれば「四科のまとめ」、早稲田アカデミーであれば「バックアップテキスト」といった教材がこれにあたります。一度解いたことがあるだけでは不十分で、求められるレベルまで全部を解き切れているかどうかが問われます。
理科と社会は、どの子も多かれ少なかれ学習の抜け漏れがあります。今から基礎知識の不足を補いながら仕上げていけば大丈夫です。
計算や漢字、語彙、理社の知識は、一度身につけても、しばらく触れずにいると抜けていきます。直前期に差し掛かると、こうした基礎学習のルーティンを削ってしまうご家庭も多いのですが、入試の直前まで、短い時間でも毎日続けてください。
基礎固めと並行して、志望校の対策にも力を注いでください。残り100日でできることのなかでは、志望校の出題形式や傾向に合わせた対策が最も大きな効果を持ち、これによって点数は何十点も変わります。