期待先行の銘柄どう見抜く? 著名投資家が見る情報漏洩が企業業績に与える影響と理論株価を組み合わせた決算の読み方
本稿で紹介している個別銘柄:さくらインターネット(3778)
造船、原子力、宇宙、量子。国策テーマとして次々と脚光を浴びる銘柄の中で、本当に業績がついてくるのはどれなのでしょうか。
『100万円を1億に増やすAI活用投資術』(宝島社)の著者で、理論株価を軸に相場を読み解く個人投資家のはっしゃんさんは「業績がついてくる銘柄のほうがむしろ少ない」と指摘します。
期待先行の銘柄を見抜くポイントに加え、理論株価を組み合わせた決算の読み方、相次ぐ情報漏洩が企業業績に与える影響まで聞きました。 インタビュー連載全3回の第2回。
中間選挙後の株価はどうなる?
ーー米国では今年中間選挙があり、中間選挙の翌年は米国株が上がりやすいというアノマリーがあります。日本株も連動するように上がると思いますか。
私は、アノマリーは、あまり気にしていませんが、日本株は米国株に追従することが多いので、米国株が上がれば上がる可能性は高いです。
しかし、トランプ大統領次第の面があります。中東情勢が長引く中で、米国もインフレに困っていて、そこを止められなければリーマン・ショックの二の舞になりかねません。最近は、トランプ大統領がロシアから軽油を調達するために制裁の発動を見送るなど、不確実性が高まってきたと感じるニュースが増えています。もしも、さらに金利が上がって、お金を借りている人が返せなくなると、どうなるのか。日本でも金利上昇で厳しい状況になってきている中で、経済が回らなくなるのが不安要素です。
今は、ベッセント財務長官が間に入ってうまくやっているのでコントロールできていると思いますが、中間選挙を経て彼が辞めたら赤信号だと考えています。
ーー造船、原子力、宇宙、量子といった国策テーマで、業績がついてくる銘柄と期待だけで買われている銘柄を見分けるポイントはありますか。
私の場合は、株価が理論株価よりも一方的に先行して上昇しているなら、それは先行期待と判断しています。理論株価を見れば一発で分かり、初心者も判断しやすいので分かりやすい事例を紹介します。
ちなみに、理論株価で分かるのは今の株価と本来あるべき企業価値の差です。政策関連で買われた銘柄は、これからベストシナリオで動くという楽観シナリオが前提で買われています。代表的なのはテラドローンのようなドローン関連で、まだ全然成果は出ていないのに、国策銘柄として重要な位置づけになるだろうと過剰な期待で上昇しました。実際に期待通りになるかは分かりません。