母の口癖は「勉強せんでええ」阪大出身人気YouTuber・はなおが語る、両親高卒・ゲーム好き一家で「自走する子」が育ったワケ

滋賀県内トップの進学校・膳所高校から、一浪の末に大阪大学基礎工学部へ進学した人気YouTuberのはなお氏。その育ちを辿ると、勉強を強いられたことがほとんどないという、意外なほど自由な家庭環境が見えてくる。この放任とも言える距離感の中で、何が学びへの意欲を育てていたのか。全4回の第1回。
みんかぶマガジン連載「天才たちの育ち方」
「ごく普通」と本人が語る、勉強への意識は無かった少年時代
はなお氏は関西の出身。小学生の頃は、これといって変わったところのない、ごく普通の子どもだったそう。
「小学生の頃は、それなりに活発だったと思います。近所の友達とサッカーをしたり、山で遊んだり。当時はスマホもなかったので、体を動かして遊ぶタイプではありましたね」
勉強に対する意識は、この頃はまだ芽生えていなかった。周囲との学力差を気にしたこともなければ、成績について家族と話すこともなかったという。
「姉が一人いるんですけど、姉はそんなに勉強が得意なタイプではなかったですね」とはなお氏は振り返る。同じ家庭で育っても、何に情熱を注ぐかはきょうだいでもそれぞれ違う。学びへの向き合い方もまた、一様ではなかったということだろう。
父はゲームに没頭。勉強への、両親の意外な温度感
そんなはなお氏は、どんな両親のもとで育ったのだろうか。
「父は、休日は朝から晩までずっとゲームをしているような人でした。廃人のようにゲームをしていて。それを見ていたので、僕もゲームが好きになったんだと思います」
子どもは、「これをしろ」と言葉で教えられるよりも、親が我を忘れて何かに没頭している姿を黙って見ているだけで、多くを吸収してしまうものなのかもしれない。父親はゲームのやり方を教えたわけではなかったが、その熱中する後ろ姿だけで、興味の種を植えつけていた。はなお氏自身も、スマブラやドラゴンクエストなどに夢中になっていったという。
「父は僕に何かを教えたり怒ったりすることがあんまりなくて。母には『ニンテンドーDSは1時間まで』って言われていて、それ以上やるとゲーム機を隠されるっていうのが、うちの定番でしたね」
一方で、勉強に関しては、やり方はおろか時間についても、誰も口を出さなかった。すべてを自由にするのでも、すべてを管理するのでもない。どこか一つ、分かりやすいルールを残しておくことで、それ以外の部分は自然と本人の裁量に委ねられていく。この線引きの巧みさこそが、「放任」と「放置」を分ける境界線だったのだろう。