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なぜ、安倍晋三はトランプにもオバマにも愛されたのか…天才的な外交術に日本は救われた

オバマ政権、トランプ政権…2つの難物政権と向き合った

安倍元首相が凶弾に倒れた。まずご冥福をお祈り申し上げる。

安倍政権はオバマ政権・トランプ政権という2つの難物政権と向き合った稀有な政権であったと言えるだろう。

そして、安倍氏はオバマ政権の関心をインド太平洋地域に引き戻し、トランプ政権との間で強固な日米同盟、そしてクアッド(日米豪印)の対話の枠組みを作ることに成功した。

米国の政治的分断が深刻化した現代において、米国の政権交代に対応し適切な外交政策を行うことは難しい課題だ。なぜなら、前政権で是とされた政策が次の政権ではアッサリと否定されて覆されてしまうからだ。たとえば、オバマ政権が進めたTPP加盟をトランプ政権が掌返ししたことは衝撃的なものだった。ジキルとハイドのような二面性を有する米国に対し、安倍政権が日本側カウンターパートとして毅然と対応し続けることは至難の業であった。

いち早くトランプに会いにいった安倍の判断力

しかし、安倍政権はこの難題をやってのけた。特に西側諸国首脳の中で孤立することが明らかであったトランプ氏にいち早く接近し、蜜月を演じたことは日米関係を円滑に進めるために決定的な役割を果たした。そして実は、首脳間の個人的信頼関係構築は日本の政治では極めて珍しいことでもあった。

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この記事の著者
渡瀬 裕哉

1981年生まれ。早稲田大学大学院公共経営研究科修了。 早稲田大学公共政策研究所招聘研究員、事業創造大学院大学国際公共政策研究所上席研究員。機関投資家・ヘッジファンド等のプロフェッショナルな投資家向けの米国政治の講師として活躍。2016年トランプ大統領当選、2020年民主党による大統領・連邦上下両院勝利を正確に予測し、米国政治に関する分析力に定評がある。『メディアが絶対に知らない2020年の米国と日本』(PHP新書)、『2020年大統領選挙後の世界と日本 』(すばる舎)、『なぜ、成熟した民主主義は分断を生み出すのか』(すばる舎)

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