まだAI関連、国策銘柄でイケる? 著名投資家が「ドル円の行方」と「歴史」に熱い視線を送るワケ

一時はドル円が160円を突破、日経平均株価は6万3000円超などなど…。数字だけ見れば「強い相場」ですが、個人投資家の体感とはかけ離れているケースが少なくありません。
今回、話を伺うのは、困難な相場での投資思考法を説いた新刊『理論株価×生成AI投資入門』を出版した長期投資家・はっしゃんさん。
はっしゃんさんが熟考した売買の新ルールについて語っていただきました。インタビュー連載全2回の最終回。
目次
ドル円の行方は?
ーードル円が160円を突破した後、日本政府による介入と見られる動きがありましたね。
ドルも決して強くはないが、現在の外部環境では、逆風を受ける円の方がさらに弱い印象です。米国も円安ドル高が行き過ぎるのは困っているはずですが、協調介入があるかどうか。もし入れば一気に140円ぐらいまで行くと思います。
米国とともに協調介入が実施されれば、日本だけではなく、米国も「この水準を問題視している」というメッセージにもなり得るので、各国の投機筋は慎重になるでしょう。これまでの日本政府による単独介入とは異なる値動きになると予想しています。
歴史を繰り返す?いまの相場は
ーー歴史は繰り返すという話を以前いただきましたが、今の波はどの時代に似ていると分析しているか教えてください。
一番似ているのは1990年代から2000年代初期のITバブルです。Windows95が登場して、インターネットが社会に広まっていった時期に相当します。あの頃は、ソフトバンクグループの株価がトヨタ自動車を抜いたり、ヤフー(現在のLINEヤフー)の株価が1億円を突破したりするなどの象徴的な出来事がありましたが、今回の主役はキオクシアです。現在は、時価総額30兆円超で、トヨタ、三菱UFJ、SGBに次ぐ日本市場の第4位の企業にまで昇り詰めています。電機業界での堂々たるトップ企業です。
1位、東芝(キオクシア)、2位日立、3位東京エレクトロン、4位ソニー、5位アドバンテスト。これが今の序列ですね。





読者の中には、オイルショックを連想する方もいるかもしれませんが、1970年代と共通点があるとすれば、インフレの下地ができている点ぐらいで、今回は当時のオイルショックのスモール版という感じです。ミニ・オイルショックとITバブルが同時にやってきた状況と言った方が分かりやすいかもしれません。
石油に関しては日本もすでに国家備蓄がそれなりにありますし、たとえば韓国、ベトナム、フィリピンと比べるとインパクトはかなり小さいでしょう。韓国は厳しそうに見える一方で、サムスン電子やSKハイニックスといったメモリ大手にとってはむしろAI革命のメリットの方が大きく、株価は猛烈に上がっています。リスクとAIによる追い風を天秤にかければ、追い風の影響力の方がはるかに大きい。それが日経平均が6万円を超えた理由でもあると思います。