「一発屋」で終わる人、10年稼ぎ続ける人の決定的な違い。元主婦が数千万の実利を叩き出し続けるためのルール

「ある程度フリーランスで稼げるようになれば、なんとかやっていけるはずだ」と憧れてはいないだろうか。だが、フリーランスを始めて10年で生き残れるのは、わずか1割程度と言われる。年商3,000万円のブランドを一代で築き上げた「みぃ」氏も、寝られない日を数えきれないほど重ねながら、この過酷な世界を走り抜けてきた一人だ。
そんな同氏は、「好きなこと・得意なこと・社会から必要とされていること」が重なる「スイートスポット」に自分を正しく置くこと、そして勘やセンスに頼らず数字で振り返り続けることこそが、一過性のヒットで終わらない唯一の道だと語る。
全4回の最終回となる本稿では、同氏が寝装品を常時70種類以上展開し、多様化するお祝いニーズに全方位で応えることで開発会社でした。引き出物やプチギフト、カタログギフトの中身の誌面構成や表紙のデザインなどをトータルに企画・制作する中小企業です。
当時を振り返ると、まさに「超ブラック」な環境でした。新入社員として一緒に入った同期は、1年のうちに半分以上が辞めていき、気がつけば周りには誰も残ってい指名買いされ続ける商品戦略を激白。さらに、「誰でも簡単に稼げる」という甘い誘惑への警鐘を鳴らしながら、過酷な世界で「天職」を掴み取るための再現性の高い生存戦略の全貌を、余すところなく語っていただいた。
みんかぶプレミアム連載「フリーランスの稼ぎ方大全」
目次
「自分の好きなもの」を作るだけでは絶対に稼げない。市場のニーズを全方位で刈り取り、指名買いを独占する商品展開の裏側
私のブランドを代表するロングセラー商品の一つに、寝装品があります。実はこの寝装品、今では常時70種類以上という驚くほどのデザインパターンを展開しています。これほどまでの多くのデザイン展開を行っている理由は、単にバリエーションを増やしたいからではありません。BtoC、特に出産祝いという「パーソナルギフト市場」において、他社に確実に競り勝って、私のブランドを選んでもらうための、かなりシビアな戦略なんです。
出産祝いやベビーギフトを選ぶとき、お客様の好みは、本当に十人十色なんですよ。インテリアに馴染むようなシックで大人っぽいデザインが好きな人もいれば、赤ちゃんらしい淡いナチュラルな色がいい人、パキッとしたカラフルでポップなイラストが好きな人まで、驚くほどさまざまなんです。
もし、私が「自分の好きなテイスト」だけにこだわって1枚や2枚の寝装品を置いているだけだったら、そのわずかなストライクゾーンにハマる一部のお客様にしか商品は刺さりません。
ビジネスとして確実に売上を取っていくためには、自分の好みではない領域であっても「世の中に広く刺さる、あらゆる好みの層」に向けて全方位で種類を展開する必要がありました。「いつもはこういうデザインはしないけど、このテイストを可愛いと思って探しているママは絶対に世の中に一定数いるはず」──そうやって市場を冷静に見つめ、様々なターゲットの好みに合わせたデザインパターンを、徹底的に広げていった結果が「70種類」という数字なんです。
もちろん、思いつくままに種類を増やせばいいというわけではありません。あまりに脈絡のないデザインが並んでしまうと、ブランド全体のトーン&マナーが崩れ、ショップ全体の魅力が落ちてしまいます。そのため、私は「デザインのガイドライン」を設けており、それに沿ったデザインをすることで、自分のブランドのデザインが統一されて見えるように世界観を作っています。
これが実現できたのは、過去に私がブライダル業界で総合職として、あらゆるデザインや誌面構成のインプット・アウトプットを繰り返してきた「デザインの引き出し」があったからに他なりません。「質の高いおしゃれさ」を市場に合わせて的確に表現できるスキルが、他社には真似できない私の最大の強みだと思います。
お客様が私のショップに訪れたとき、「こんなデザインもあるんだ!」「まさに私が探していたのはこれ!」という、お気に入りの1枚に必ず出会える環境を作る。そして「ここなら間違いない」という圧倒的な選択肢と満足感を提供する。それが移り変わりの激しいハンドメイド市場の中で、ライバルに埋もれず指名買いされ続ける、最大の理由だと思っています。