半導体・AI関連銘柄どうなる? 投資歴10年超の著名投資家が見据える「8月・9月の狙い目」

本稿で紹介している個別銘柄:キオクシアホールディングス(285A)
一時7万2000円台をつけた日経平均株価ですが、「中身を見ると別にそんなに高くもない」と語る投資家がいます。
小型グロース株を主戦場に投資歴11年、株式勉強会の主宰者としても知られる個人投資家・キリンさんです。
キオクシアの買い増しを検討するタイミング、いまキリンさんが注目している銘柄を伺いました。
みんかぶプレミアム特集「熱狂相場 真夏に仕込む先読み投資術」第3回。
日経平均7万2000円でも「高い感覚はあまりない」
ーー6月の月間パフォーマンスを教えてください。日経平均株価は7万2000円台に乗せる局面もありましたね。
6月はプラス5%程度で、上半期でいうと23%ぐらいです。
今年は地合いが全体的に良いので、日経平均自体はもっと上がっていますが、個人的には悪くはないかなと感じています。
ーーもともと予想はしない投資スタンスだと思いますが、敢えて伺います。日経平均株価は今後どこまで上がると思いますか?8万円を目指すと予想しますか。
先のことは本当に分かりませんが……それでも予想するなら8万円だと思います。調整は分かりませんが、下は6万円ぐらいですかね。結構幅はあると思いますが、4万円まで行くことはさすがにないんじゃないでしょうか。もしそこまで下げられたら、私はもうこの取材を受けている場合ではなくなります(笑)。
ーーもし今年、大きく値を下げる場面が来たら、どのあたりからポートフォリオの見直しや損切りを始めますか。
ポートフォリオの見直しというのは相場が調整していなくても常に必要なことなので、日経平均株価が大きく崩れたからといって特別に何かをするわけではなくて、個別銘柄で損切りすべきものを粛々と切っていくだけですし、相場がそれだけ崩れるということは、そういう「切るしかない銘柄」が増えるのだろうなという程度の感覚です。要は、決めているルールを粛々と守るだけだと思っています。
まだまだ安い銘柄は多い
ーー年末に向けて、マーケットのプラス要因はどこにあると見ていますか。
高市早苗政権の成長戦略や宇宙分野といったテーマももちろんあるのですが、基本的に「いまの相場には過熱感があるようなないような」という感覚を持っています。というのも、今回の取材のために新しい銘柄を探す必要があってこの2日間で四季報を改めて読み直したところ、業績が良いから株価が上がっているだけで、指標的にはまだ安い銘柄が結構多いんです。
そう考えると、日本企業の業績そのものの強さこそが最大のプラス要因ではないかと思います。見たことのない株価水準にいるのでどうしても「高い」と表現されがちなのですが、中身を見るとそれほど高くもないというのがいまの自分の見方で、8万円と予想してはいるものの「いまが高い位置にいる」という感覚はあまりありません。
ーーリスク要因として「ホルムズ海峡の緊張が続くこと」を挙げられています。中東情勢が再び悪化しても、株価は大きくは下がらないと見ていいのでしょうか。
戦争も終わりそうになったかと思えば続くという状況ですから、原材料が入ってこないといった事態が起き始めれば当然実業に影響が出てきて、そうなれば辛くなる企業も出てくる気はします。
逆にそういうことさえ起きなければ、ある程度企業努力の範囲で吸収できるかなと思うので、以前ポテトチップスのパッケージの色が省略されたことがありましたが、案外あの程度で済む話なのかもしれません。日常生活にどれほど影響が出るのか、いまの時点ではまだわからないというのが一番正直なところです。