「もっと稼ぐ」より圧倒的に簡単。元国税専門官が教える、知っているだけで数百万の差がつく「控除」の威力
「一生懸命働いて稼いでいるのに、手元に思ったほどお金が残らない」――そう嘆く人の多くは、稼ぐという「攻め」ばかりに気を取られ、税金を抑えるという「守り」を疎かにしがちだ。国が用意してくれている正当なルールを賢く活用することこそ、最も手堅く、かつ誰にでも今すぐできる資産形成のショートカットになる。
元国税専門官のマネーライター・小林氏へのインタビュー連載。最終回となる今回は、私たちが今すぐ見直すべき「各種控除制度」の具体的な活用方法から、ややこしい手続きを賢く乗り切るためのプロの情報活用術までを徹底解説。一攫千金のような難易度の高い攻めを狙う前に、私たちが身につけるべき「お金を守る技術」の真髄を語っていただいた。全4回の第4回。
みんかぶプレミアム連載「富裕層たちの黄金法則」
稼ぐよりも圧倒的に簡単。知っているだけでお金が残る「控除」の威力
これまで、富裕層たちの堅実な支出管理や、NISA・iDeCoといった資産運用の仕組みについてお話ししてきました。しかし、資産形成を最速で進めるためにもう一つ欠かせないのが、税金を賢く抑える「守りの技術」です。
お金を増やすと聞くと、多くの人は「もっと副業で稼ごう」「投資で一発当てよう」と、攻めの姿勢ばかりを考えてしまいます。
もちろん稼ぐ力を育てるのは素晴らしい挑戦ですが、ゼロから自分で稼ぎを作り出すことや、投資で利益を出し続けることは簡単なことではありません。一方で、国が用意してくれている「控除制度」を正しく申請し、払わなくていい税金を払わないという守りのアプローチは、活用するだけでお金を手元に残すことができます。これほど再現性の高い資産形成術は、そう多くはありません。
私たちが使える代表的な控除には、医療費が多くかかった年の「医療費控除」や、マイホームを購入した際の「住宅ローン控除」など、様々なものがあります。
会社員の方であれば年末調整、フリーランスの方であれば確定申告のタイミングで、これらを漏れなく申請することが大切です。一つひとつの節税効果は数千円から数万円程度かもしれませんが、何年、何十年と積み重ねていけば、最終的には数十万、数百万円という極めて大きな金額の差となって現れるのです。