イベント尽くしの秋・・・短期売買強者が教える「戦える相場」の見極め方
夏~秋にかけてイベント尽くしで波乱が予想されるマーケット。金利のある世界で戦い、勝ち抜くためには、どんな戦略が必要なのか。
23年のキャリアを持ち、短期売買の強者である村居孝美さんに、通貨選びのポイントや、戦える相場の見極め方などを語っていただきました。インタビュー全2回の最終回。
夏の相場は難しい?
ーー8月の特性を、村居さんの23年のキャリアから解説してください。
8月は「1年の中で最も歪みが大きく、プロとアマの明暗が最も分かれる月」だと捉えています。お盆休みを中心に、国内外の機関投資家や海外ヘッジファンドが長期の夏季休暇に入り、市場参加者が極端に減って売買代金が激減します。すると仕掛けられた売り買いが通りやすくなって、テクニカル的な節目が簡単にブレイクされ、トレンドが過激に進行しがちなんです。
値動きがない時期こそ、仕掛けが入りやすいと覚えておくと良いと思います。急激に上がったと思ったら急落する。一般的な安定したテクニカルが通用しない時期だと理解した上でやらないといけません。
だからこそ、上がったと思ったら下がる動きが出るので、仮想通貨のスキャルピングなどはやりやすくなる面もあります。
ーー過去、8月に痛い目に遭った経験はありますか。
2015年のチャイナ・ショックや、令和のブラックマンデー(2024年)など、8月は市場が油断しているところに激震が走る歴史が繰り返されています。特に8月下旬のジャクソンホール会議では、FRB議長らの発言で秋以降の金利・為替トレンドが180度変わることが多く、システムトレードにとってはランダムな値動きで法則が通じない時期になります。
ここで注意したいのは、この時期にシステムのルールをいじってはいけないということです。負けるからといってルールをこの時期の値動きに合わせてしまうと、その後さらに勝てなくなります。私はこれで痛い目に遭いました。
イベント尽くしの秋、戦い方は?
ーー9月はどうでしょうか。
9月はイベント尽くしです。だからこそ危ないです。イベントに合わせて売買を組み立てないといけない月ですし、ポジションも軽めにします。はっきり言えば、イベントが得意でない人は短期売買はやらないほうが良いと思います。イベント次第で相場が一変しますから手を出すと負けまくりなんてこともあり得ます。
ーー村居さんご自身はどう戦うのですか。
日経225と米国株のシステムトレードについては、イベント前後を外すべきかどうかを過去データで検証した上で、ロジックにあらかじめ組み込んであります。ただしファンダメンタルズはその時々で変わるので、直近の流れを見て外すかどうかを判断します。この「外す判断」を失敗すると負けます。基本は外しておくのが一番安全でしょうね。イベント当日だけでなく、前後も含めてです。
裁量は、スキャルピングのルール通りにやるだけです。イベントで動いても、ルールの方向性と合っていればやることもあります。