一度の転職で「年収+600万円」──年収1700万円まで上げた人が明かす“ゆるサーチ”とスカウト活用術

全7回のキャリアチェンジの中でも、もっとも大きく年収が跳ね上がったのは、大手コンサルから外資系ITベンダーへ移籍したタイミングだった。年収は約1100万円から、実に1700万円へ。その裏側には「運」だけでなく、日頃からの情報収集習慣と、自分の市場価値を的確に読み解く力があったという。
本稿では、「外資系うさぎのちょこさん」氏が実践してきた「スキルの掛け合わせ」による差別化戦略、日常的に転職市場をリサーチし続ける「ゆるサーチ」という習慣、そしてスカウトが来たときの動き方やエージェントとの付き合い方について聞いた。全3回の第2回。
一度の転職で「年収+600万円」
前回の転職で年収270万円から400万円になった後もキャリアを重ね、年収は約1100万円まで上がっていました。そこから次の転職では、一気に約600万円アップします。
全6回の転職の中で、もっとも年収が大きく跳ね上がったのは、大手コンサルから外資系ITベンダーへ移ったタイミングでした。この時、年収は約1100万円から1700万円へと飛躍的に上がったんです。
ただ、これには半分以上「運やタイミング」の要素があったのも事実です。当時はちょうどとある業務効率化のソリューションが世の中に広まり始め、バブルのような時期だったからです。そのため、大きな契約が取れたインセンティブも重なり、ボーナスだけで400万円から500万円が支給されるという「瞬間最大風速」が吹いた結果でした。
なぜ年収が跳ね上がるスカウトが届いたのか
では、なぜ私がその幸運な「椅子」に座ることができたのか。直接のきっかけは、スカウト型転職サイト経由でその会社の採用担当者からダイレクトスカウトが届いたことでした。
実は前職時代に、まさにそのスタートアップが提供する自社製品を使ったコンサルティング案件に1年ほど携わっていたんです。市場に出て間もない製品を、大手の金融機関に導入するという経験でした。「大手コンサルのマネージャー経験」があり、かつ「その特定の最新ツールの導入支援を1年以上経験している」という条件を掛け合わせると、当時の転職市場にはおそらく数人しかいなかったのではないかと思います。
日頃から職務経歴書を細かくアップデートし続けていたことで、自分自身の持っているスキルが掛け合わさり、市場における「レアキャラ」になれた。そこへ、私の経歴をフル活用できる求人が向こうからやってきた、という形ですね。
年収1500万円を狙うなら、求人のどこを見るべきか
「どうすれば年収1500万円以上のポジションに行けるのか」と聞かれることもあるのですが、正直なところ、狙って到達するのはかなり難しくなってくるのではないかと思っています。大手コンサルであっても、マネージャークラスで1100万円から1200万円あたりがスタートラインで、シニアマネージャーになってようやく1500万円が見えてくる、というのが一般的な相場感です。
もし30代前半などでそれ以上を狙うのであれば、新卒から大手コンサルに入って最速で出世するか、あるいは私のようにリスクを取って伸び盛りのスタートアップに飛び込み、ストックオプションを狙うか。もしくは、自分でゼロから何十億という予算を引っ張ってこれるような、圧倒的な営業力や事業を牽引する力が求められる領域になってきます。
だからこそ、まずは「市場のどこに、高い年収をもらえる椅子が存在しているのか」を解像度高く把握することが何より大切ではないでしょうか。具体的には、こんな順番で解像度を上げていきます。
1.業界単位の平均年収を見る
コンサルや商社、医薬品などは平均年収が高く、小売や飲食は業界単位で何倍も差が出ます。まずはここが出発点です。
2.業界の中でも大手グループか、2番手グループかを見る
同じ業界でも、どのグループに属する会社かで平均年収は大きく変わります。
3.企業ごとの年齢・役職と年収の分布を見る
口コミサイトや、その業界に詳しいエージェントから情報を取っていきます。たとえば「課長になるのが40歳、部長になるのが50歳」というような会社であれば、部長になれば年収2000万円だとしても、そこに到達するのは50歳です。若くして年収を上げたいという狙いには合わないかもしれません。
こうして業界→グループ→企業→年齢役職と分解していくと、「今の自分の経験なら、この会社のこのポジションなら可能性があるかもしれない」という具体的なターゲットが見えてくるはずです。