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産経新聞「120人希望退職を労組に提示」48歳以上対象、19年にも180人募集…止まらぬ不況「日本から新聞が消える」

 立法、行政、司法に次ぐ「第4の権力」と言われてきたマスメディアの衰退が止まらない。ネット動画を見る人々の増加で、テレビ業界は視聴時間や広告売り上げの減少に苦しんでいるが、とりわけ危機にあるのは新聞業界だ。部数減から優秀な人材が離れ、質の低下につながるという「負のスパイラル」に陥っている。リストラで窮地を脱しようとする新聞社が相次ぐ中、はたして10年後、20年後も生き残ることはできるのか。作家の小倉健一氏は「いよいよ潰れる新聞社が出てきても不思議ではない」と指摘する。

朝日新聞社の東海3県夕刊廃止の言い訳

 「ついに朝日も……」。4月5日、朝日新聞社は、愛知、岐阜、三重の3県で5月1日から夕刊を廃止すると発表した。3県での夕刊販売部数は、4月現在で約3万9000部といい、同社は「朝刊だけの購読希望が増えている」ことを理由としている。ネットメディアの台頭で無料記事を好きな時間に読むことができる時代、その日の昼頃までのニュースを夕方になって読みたい人は少ないだろう。締め切り時間を過ぎたスポーツの結果なども掲載されていないのだから、有料で購読する人はよほどの新聞好きといえる。

 だが、3県での夕刊廃止は、読者ニーズに沿ったというよりも、苦境にある企業の “延命策” と見るべきだ。かつて読売新聞と肩を並べていた全国紙の朝日新聞は、1990年代に発行部数が800万部を超えていたが、2022年は400万部を下回った。この約30年間に半減した計算になる。部数減とともに新聞広告も思うように入らず、増加するのは給与の高いベテラン社員ばかり、という笑えない状況だ。

増加するのは給与の高いベテラン社員ばかり

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この記事の著者
小倉健一

1979年生まれ。京都大学経済学部卒業。国会議員秘書を経てプレジデント社へ入社、プレジデント編集部配属。経済誌としては当時最年少でプレジデント編集長就任(2020年1月)。2021年7月に独立。現在に至る。 Twitter :@ogurapunk、CONTACT : https://k-ogura.jp/contact

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